北朝鮮の特殊部隊、恐るるに足らず。しかしミサイルは日本を「完全に射程圏内」 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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北朝鮮の特殊部隊、恐るるに足らず。しかしミサイルは日本を「完全に射程圏内」

【北朝鮮の軍事力】を軍事ジャーナリスト・黒井文太郎氏が徹底解説1/3

「今さら聞けない」ニュースのキーワードについて、「分からないことはなんでも聞いちゃう」いまドキの社会人、トオルくんとシズカちゃんが第一人者の先生たちに話を聞いていきます。

●北朝鮮の狙いは「ソウルを人質に」すること

トオル…また北朝鮮がミサイル実験をしたっていうニュースを見たんだけど、今度は日本の排他的経済水域に落ちたって話だよね。本当に日本は大丈夫なのかな。

シズカ…私も不安だわ。でも、ミサイルもだし北朝鮮の軍事力って知っているようで知らないなあ。だから専門家の人に聞いてみたい! 軍事ジャーナリストの黒井文太郎さん教えてください!

黒井結論から言えば、軍事力自体は大したことはありません。たしかに一昔前は韓国よりも国力が上回っていた時代もありましたが、もはや韓国やアメリカと張り合う力は持てなくなりました。軍事力に余裕がない北朝鮮がとった行動は、ソウルを“人質”にすることです。

トオル…えっ! “人質”ってなんだか物騒。。

シズカ…ソウルって韓国の北のほうにあって北朝鮮から意外と近いんですよね。

黒井…“人質”というのはソウルまで届く長距離砲を国境近くに配置している、ということです。韓国全土ではなく、「ソウルまで届けばいい」という考え方です。

トオル…そうか、最低限そこまで飛ばせる、ということが韓国への牽制になるということですね。

シズカ…軍事力といえば、北朝鮮の特殊部隊がパレードしている様子をニュースで見ました。

トオル…「特殊部隊」って響きからして強力そうですよね。最強の集団というイメージがあります。

黒井これも実際は大したことありません。北朝鮮は「特殊部隊」といっていますが、実際のところは軽歩兵。ようは、手に持てる武器で戦う兵士をすべて特殊部隊と呼んでいます。北朝鮮は新型の戦車や大砲がなかなか購入できないですから、この“特殊部隊”は多いんですよ。まあ、米韓軍と正面切って戦っても北朝鮮は到底勝つことはできません。

トオル…そうなんだ。実際の戦力にはかなり開きがあるんですね。

 
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