伝えるプロ・ジャパネット創業髙田元社長「実は口下手で……」
髙田明さん7月毎日更新 Q10.「伝え方」が変わると、結果や成果は変わりますか?
長年にわたって「伝え方」に心を砕いてきた、髙田明さん。相手に何かを伝えたいときに重要なポイントについて、お聞きしました。
――髙田さんはこれまで、テレビショッピング等を通じて「伝える」ことについて様々に試行錯誤されてきたと思いますが、やはり伝え方が変わると、結果や成果も変わるものですか?
それはもう、全然違いますよ。わたしは長年ラジオショッピング、テレビショッピングを通して、お客様にどうすれば商品の魅力が伝わるのか、どう紹介すれば良いのかを考えて、あれこれ試してきましたが、商品の良さがしっかり伝わっていれば売り上げは確実に上がりますし、逆にそれができないと、注文の電話がさっぱりこないこともありました。
伝え方はとても重要です。わたしが最も大事だと思っているポイントは、「伝える」だけではなくて、「伝わる」ように意識すること。自分が伝えたつもりでいても、相手に伝わっていなければだめなんです。わたしは実のところ、口下手なんです。しゃべりもうまいとは思いません。でも、お客様にどうすれば「伝わる」のかを本気で考えてきました。その結果、ジャパネットたかたは多くの方に支持をいただけたのかなと思います。
今でも、アドバイスを求められたときには、ラジオ・テレビショッピングの指導をしています。出演する社員それぞれ、自分なりの言葉で熱意を持ってしゃべっていると思いますが、本当にお客様に伝わっているかを、わたしは結構厳しい目で見ています。そして「ここをこうすればもっと良くなる」と思うことを全部伝えるようにしています。放送の途中で、1ヶ所だけ伝え方を変えるように言いましたら、それで売り上げが2倍になることもあるんです。
常に、しゃべる時の間の取り方や、顔の表情、身振り手振りといった「非言語」の部分も含めて、どうすれば「伝わる」かを考えるようにしています。
明日の第十一回の質問は、「Q11.社員教育における「伝え方」のポイントを教えてください」です。