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「合唱団」こそが最強の習い事である

受験もその先も。一生使える力になる、「究極の育て方」⑧

長男を東大とイェール、次男を難関国立大学医学部、わが子をそうそうたる名門校に送り込んだ母・小成富貴子さんの教育法。初の著書『究極の育て方』より、オススメの習い事を紹介します。

コミュニケーション力、語学力の素地をつくった「合唱団」

「合唱団」なんてお金がかかりそう…と思っていませんか? じつは月謝は意外と安いんです。

 わが家の子どもたちがいろいろしてきた習い事の中で、親子共々一番よかったと思うのは「合唱団」です。長男が小学3年生、次男が小学1年生から東京FM少年合唱団に所属しました。

 長男はここでもその歌唱力が認められ、プラシド・ドミンゴが芸術監督を務めるニューヨークメトロポリタン・オペラやミラノのスカラ座など、たくさんのオペラハウスの公演に出演させていただきました。

 とくにうれしかったのは、ウィーン少年合唱団の舞台に出演したことでした。先方の先生に選ばれてウィーンの子たちをバックに従えて独唱をしたときには、飛び上がるほど驚き、心臓がはりさけそうなほどドキドキしたものです。
 合唱団に入ってよかったことは四つあります。

 一つ目は合唱団での活動は総じて国際的なものでしたから、子どもたちが自然と外国人と接することに慣れていったことです。まだあまり「恥ずかしい」という気持ちが湧かないこの時期に、ドイツ人、イタリア人、ロシア人など、様々な国籍の指揮者や出演者の方に挨拶をしたり、話しかけたりして可愛がっていただけたことは素晴らしい経験です。子どもでも、国が違っても、音楽は人と人とを結びつける大きな力になるのです。

 二つ目はドイツ語、イタリア語、ロシア語などの歌を原語で歌うため、英語以外の外国語も身近に感じることができたことです。

 三つ目は礼儀正しいマナーが身についたこと。コンサートでは、自分たちが歌うパート以外のときはじっと動かずに立ちっぱなしでいることもあります。また大勢の大人の方々と同じ舞台に立つことで、人前でのきちんとした振る舞いを学びました。

 四つ目は大きな舞台でスポットライトを浴びることに慣れ、度胸がついたことです。人前でも緊張せずに堂々としていられるのは、合唱団での訓練の賜物です。

 ちなみに少年時代「将来オペラ歌手になる!」と言っていた長男は、今でも趣味で歌を続けています。仕事と関係のない友人がここでたくさんでき、歌がまた彼の世界を広げてくれています。

『究極の育て方』より構成

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小成 富貴子

こなり ふきこ

上智大学卒業。在学時スペインに1年間留学。クリニック経営やスペイン文化発信など複数の仕事を掛け持つ「働く母」。長男をイェール+東大という日米の最難関大学、次男を難関国立大学医学部に送り込む。他長男は、高校2年生時に世界ディベート大会に出場、高校3年生時に参加した模擬国連世界大会で日本人初の優秀賞を受賞するなど国際大会でも活躍。その2人の息子を育てた独特の教育法は「AERA」「バイキング」でも紹介され話題に。「どこに出しても恥ずかしくない子どもを育てる」「わが子を真の国際人に」という信念のもと、教育の専門家ではない著者がオリジナルな視点で考え、子育てに実践してきた。


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