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「GINZA SIX」ほど百貨店らしい百貨店はない

【百貨店不況】を「日経ビジネス」記者・杉原淳一氏が徹底解説3/3

●昔、三越の屋上に「ディズニー」があった!?

杉原…ええ。お客さんは「百貨店に行きたいから」行くのではなく、「欲しいものがあるから」行くのです。百貨店の本質は、消費者が何を求めているのか察知し、それをどう表現するか、ということに尽きると思います。GINZA SIXは、そこにいち早く気付いたのではないでしょうか。お客さんが「あのお店に行きたい!」と思うことを、いかに貪欲に取り入れていくかが重要になっていくでしょう。ちなみに、日本初のディズニーランドが、実は三越の屋上にあったことはご存知ですか?

シズカ…え、ディズニー通の私でも知らなかった! 舞浜が最初じゃないの!

杉原…百貨店の屋上ですから限られたスペースですが、本物のディズニーランドを誘致していました。このように、お客さんが何を求めているのかを考え、どういう風に提供していくか。百貨店は常にそこにチャレンジしてきました。

シズカ…それなのに何で今は……。

杉原…個人的な考えですが、百貨店業界の人たちは「百貨店」という定義にこだわり過ぎている気がしますね。しかし、何度も言うように現代のお客さんは「百貨店だから」といってありがたがらない。

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