芋焼酎の白麹には、華やかな薫りと旨味で女性に人気の高いタイプもある
焼酎唎酒師が厳選! これが今、飲んでおきたい“極旨”焼酎だ! 第3回
さらに焼酎は、飲み方が多彩で、ロック、水割り、お湯割り、ソーダ割り…さまざまな味わいが楽しめます。
そこで、焼酎のエキスパート「焼酎唎酒師」が、原料別に、今おすすめの焼酎をご紹介。いずれも2500円の以下で、とてもコスパの高い逸品ばかりです。
焼酎唎酒師とは…
「焼酎唎酒師」は、焼酎に関する様々な知識力、正確な香味鑑定力、より付加価値の高いサービス・セールス力を備えた提供者。いわば「焼酎のソムリエ」で日本酒サービス研究会・酒匠研究会(SSI)が認定する資格。
芋焼酎の白麹編③
『大和桜』
『大和桜』は、石積みの麹室で室盖を用いた手造りの麹を使用し、全量を甕壺で仕込んだ代表銘柄。苦しい時代の荒波を乗り越え、嘉永年間の創業当時から現代にいたるまで脈々と継承されてきた技が光る銘品。
蔵の規模こそ小さいが、そのスモールメリットが、造りや主張にいかんなく発揮されている。
“焼酎唎酒師テイスティング”
手作りにとことんこだわった『大和桜』。本来、芋が持つ濃厚な甘み、芳醇な旨みの両方を兼ね備えた逸品。鹿児島名産の「つけ揚げ」との相性は間違いない。
キリッとロックで飲むのも良いが、お湯割りでよりいっそうの甘み、旨みを引き立たせ、風味豊かな上品な優しい余韻を楽しみたい。
“おすすめの飲み方” ロック、お湯割り
度数:25度
原材料:芋、白麹
価格:2190円(1800㎖)
住所:鹿児島県いちき串木野市湊町3丁目125番地
電話:0996-36-2032
http://yamatozakura.com
『さくらじま』
サツマ芋の一大産地、薩摩半島南端に位置し、焼酎造りに欠かせない「新鮮で良質なサツマ芋」と「良質かつ水量の豊富な天然水」に恵まれた知覧蒸溜所。『さくらじま』は、南薩摩産黄金千貫を原料に、独自の純粋培養の本坊酵母から生まれるフルーティーで甘く華やかな香りと旨味をもつ本格焼酎だ。
“焼酎唎酒師テイスティング”
スムースな口当たり、フルーティーで甘く華やかな香りと旨味、すべてがバランスよい。
ロックも良いが、ストレートでもアルコール的刺激は感じず、口一杯に白桃のような瑞々しい甘みが広がる。刺身や前菜、野菜のグリルのようなシンプルな料理と好相性。女性にも喜ばれる花のように優しい芋焼酎だ。
“おすすめの飲み方” ロック、ストレート
度数:25度
原材料:芋、白麹
価格:1720円(1800㎖)
住所:鹿児島県南九州市知覧町塩屋29226−1
電話:0993-86-2008
http://www.hombo.co.jp/
*価格は希望小売価格(税抜き)
焼酎唎酒師/井上亮
1976年生まれ。SSL認定焼酎唎酒師、沖縄県知事認定泡盛マイスターの資格を持つ。現在、東京・八丁堀で焼酎をメインにした九州料理を味わえる焼酎ダイニング『だけん』を営む。
〈『焼酎一個人』より構成〉