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鯖が見えない!? 島根県・雲南の「おくゆかしすぎる」焼き鯖寿司

〈サバジェンヌの 日本全国ごちそうサバです!②〉

~島根の「神サバ」グルメに迫る!②~

鯖が見えない!?
島根県・雲南の
「おくゆかしすぎる」焼き鯖寿司

文・写真/サバジェンヌ・池田陽子

 

サバを楽しみ、サバカルチャーを発信し、サバで日本各地との交流をはかることを趣旨に活動し、イベント「鯖ナイト」を実施する「全さば連」(全日本さば連合会)広報担当。本業は薬膳アテンダント/食文化ジャーナリスト。著書は『ゆる薬膳。』(日本文芸社)、『缶詰deゆる薬膳。』(宝島社)など多数。
■全さば連公式HP→http://all38.com 
■池田陽子www.yuruyakuzen.com


五目寿司の中にひそんだ
鯖のうまみが炸裂!
ワンハンドで食べられる
「焼き鯖太巻き寿司」にも感動

 

雲南には古くから愛されている焼き鯖を使ったグルメがある。「焼き鯖寿司」だ。といっても、寿司飯の上に鯖がのった「棒寿司」スタイルではない。五目寿司に焼き鯖のほぐし身を入れて混ぜ合わせたものが、雲南の「焼き鯖寿司」の定番だ。「春、山菜が採れるシーズンになると作る家庭が多いですね」と語るのは雲南市役所産業観光部商工振興課の加藤雄二さん。

雲南ならではの焼き鯖寿司をいただくべく、木次町の「石田魚店」を訪ねた。鮮魚販売がメインだが、焼き鯖も名物だ。4代目である石田秀樹さんの焼き鯖へのこだわりはなみなみならぬものがある。鯖の開き方、焼き加減にこだわりぬいて、身はふっくら、皮はカリッと焼き上げた鯖はもちろんそのままでも絶品。もっと美味しく楽しんでほしいと、焼き鯖用の「特製さば醤油」も作り上げてしまったほどだ。そして焼き鯖を使ったお寿司も石田魚店の自慢の一品。

木次駅近くに位置する石田鮮魚店

店主の石田秀樹さんこだわりの「焼き鯖」
 
パックに入れて並べられた焼き鯖寿司は、一見ふつうの「五目寿司」。言われなければ鯖の存在に気づかない。いたって「おくゆかしい焼き鯖寿司」だが、食べると「おおーっ!」。一口食べれば、姿は小さくても存在感は絶大。しいたけ、しょうが、卵焼き、にんじん、木の芽、海などを混ぜ込んだアットホームな五目寿司にひそんだ鯖が、寿司の中で見事な回遊っぷり! 寿司全体に旨みとコクを醸し出し、じつにいい仕事をしているのである。焼き鯖の焦げ目部が、これまた香ばしい絶妙なアクセント!
一見チャーハン的な「焼き鯖寿司」。米は地元の頓原産コシヒカリを使用。
 

さらに、石田さんが編み出した、ワンハンドで食べられる焼き鯖寿司がある。「焼き鯖太巻き寿司」だ。たっぷりの鯖のほぐし身、卵焼き、しょうが、キュウリを入れて巻き込んである。かじってみると、コクのある鯖に卵の甘み、続いてしょうがのキリッとした風味、その後にかけぬけるキュウリのさわやかさ……という魅惑のハーモニー!!メロディーを奏でる鯖の太巻き、次の節分には、さばファンは恵方巻きとして、ぜひかぶりついていただきたい。

「焼き鯖太巻き寿司」。きゅうりのさわやかさが焼き鯖に合う!


■DATA
『石田魚店』
島根県雲南市木次町木次448
●電話………0854-42-0214
●営業時間… 9~18時
●定休日……日曜日

 

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サバジェンヌ・池田陽子


 



サバを楽しみ、サバカルチャーを発信し、サバで日本各地との交流をはかることを趣旨に活動し、イベント「鯖ナイト」を実施する「全さば連」(全日本さば連合会)広報担当「サバジェンヌ」。本業は薬膳アテンダント/食文化ジャーナリスト。著書は『ゆる薬膳。』(日本文芸社)、『缶詰deゆる薬膳。』(宝島社)など多数。最新刊は『サバが好き! 旨すぎる国民的青魚のすべて 』(山と溪谷社)。

■全さば連公式HP→http://all38.com 

■池田陽子www.yuruyakuzen.com


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