甲子園43季連続取材中の記者が東筑「石田伝説」で思い出したこと
東筑「石田伝説」と球児たちとの邂逅
あの夏のヒーローはカメラマンになっていた
そして極めつけは……。
80年代の後半、高校日本代表の韓国遠征に帯同して取材した。
当然選手とは親しくなる。ある日その夏の甲子園で準優勝した投手と雑談していると、僕のカメラを手に取りながら、 「カメラ、好きなんですよねぇ。カメラマンになりたいんです」 と。
野球選手として前途洋々なのに、なぜ……と思ったものだが、20年以上たった野球取材の現場で、実際にカメラマンになっていた彼と再会したのである。選手としての野球に区切りをつけた彼はいまも、某出版社でスポーツに限らず幅広く活躍する名カメラマンだ。こういうことがあるから、おもしろい。
ちなみに、彼がかつて決勝で敗れた相手メンバーの一人が、この夏の甲子園に監督として登場する。"彼"がだれかわかったら、これは相当な高校野球通だ。
さてさて、今回敗れた東筑の石田旭昇は、まだ2年生。来年も甲子園に戻ってくれば、石田伝説がさらに続くことになる。