【豚熱(ぶたねつ)って何?】家畜伝染病について勉強しよう。
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■狩猟界への影響。ウイルスの拡散を防ぐために私たちにできること
豚熱の感染拡大が野生のイノシシにも及ぶことから、狩猟界へも大きな影響を受けています。日本では例年11月15日~翌2月15日(地域により異なる)に猟期として狩猟が行える期間が設けられていますが(※狩猟免許の取得が必要です)、2018年に豚熱が発生した岐阜県では猟銃と罠を用いた狩猟を全面的に禁止に、その他の発生県でも自身のブーツや、猟犬、自動車のタイヤなどの徹底した消毒や、獲物の自家消費など、各自治体で防疫措置が取られてきました。それでもなお広がり続ける豚熱をくい止める為に私たち個人ができることはないのでしょうか? ……もちろんあります! 自治体によってもガイドラインやその対策は異なりますが、この記事を読んでくださっている皆さんに、今日からできる4つのことをお伝えしていきたいと思います!
①豚熱ウイルスが野生のイノシシに広がった原因は、人が捨てた汚染された肉製品などの生ゴミを野生のイノシシが食べたためだといわれています。ゴミの持ち帰りを徹底しましょう。また、野生イノシシが人の生活圏内に近づかないようにするためにも、ゴミの蓋をしっかりしめる、きちんと回収日の朝に出すなどの、基本的なゴミの管理は大切です。これは、豚熱から街の養豚農家の方を守るためだけではなく、野生動物による事故などからも皆さんを守ります。
②野山、森林、林などに出かけたら、靴や自動車タイヤの泥を落としましょう。ウイルスは感染家畜の糞尿をふくむ泥などからも媒介します。気が付かないうちに、貴方の足でウイルスを街中に広めてしまうかも。ブラシやウェットティッシュなどで汚れを落とし、できれば水洗いをするのが良いでしょう。また、自動車のタイヤを噴射器で洗浄・消毒が行える『消毒ポイント』を設置している自治体もあるようですので、この機会に確認してみましょう!
③山で死亡している野生イノシシを発見した場合はむやみやたらに近づかないようにしましょう。自治体によっても異なりますが、豚熱の発生県や近隣の県であるならば最寄りの保健所に相談したほうが良さそうです(※交通事故など、明らかな外傷が死亡原因だと判断できる場合を除く)。
④基本的な事ですが手洗い、うがいなどしっかりしましょう。『自分がなにか悪いウイルスを運んでいるかもしれない』という意識を持つことはとても大切な事です。それは豚熱だけでなく、新型コロナウイルス、インフルエンザ、まだ見ぬ恐ろしい感染症から、貴方や貴方の家族を守るのです。
【終わりに】
如何でしたでしょうか。今回取り上げさせて頂いた豚熱は、家畜伝染病の中のほんのひとつにすぎません。“伝染病”というワードを聞くと、「自分にうつってしまうのではないか?」という気持ちが働いて、必要以上に怖がり騒ぎたててしまいます。でも、それは生命が生きて行くために誰しもが持っている防衛本能であり、悪い事ではありません。だって“怖い”というその気持ちが、貴方の身体や大事な家族を守るための原動力となるのですから。大切な事は、SNSやメディア、よくわからないデマなど情報源が不確かなものに流されず、自分で確かな情報を見つけ出し対策を立てる事だと、私は思っています。
さて次回は、ワークマン公式アンバサダーとして、今話題のワークマンとコラボレーションさせていただいたワークマンNozomiモデルの商品についてお話させて頂きたいと思います。この連載を通して私の、私たちの想いが、少しでも誰かに繋がり、そして何かのお役に立てれば幸いです。
《参考》 農研機構ホームページ 動物衛生研究部門『家畜伝染病』『CSF(豚熱)』 農林水産省ホームページ『CSF(豚コレラ)に関するQ&A』 いわき市ホームページ『豚熱の発生予防及びまん延防止について(死んでいるイノシシを見つけたら)』 京都府ホームページ『CSF(豚熱)に関する情報』 前橋市ホームページ『CSF(豚熱)発生防止対策を実施しています』