東京の八丈島で造られている麦焼酎が面白い
焼酎唎酒師が厳選! これが今、飲んでおきたい“極旨”焼酎だ! 第8回
さらに焼酎は、飲み方が多彩で、ロック、水割り、お湯割り、ソーダ割り…さまざまな味わいが楽しめます。
そこで、焼酎のエキスパート「焼酎唎酒師」が、原料別に、今おすすめの焼酎をご紹介。いずれも2500円の以下で、とてもコスパの高い逸品ばかりです。
焼酎唎酒師とは…
「焼酎唎酒師」は、焼酎に関する様々な知識力、正確な香味鑑定力、より付加価値の高いサービス・セールス力を備えた提供者。いわば「焼酎のソムリエ」で日本酒サービス研究会・酒匠研究会(SSI)が認定する資格。
『麦冠 情け嶋』
八丈興発の創業は昭和22年。サトウキビの絞り粕から焼酎造りを始め、昭和30年から麦麹芋焼酎と麦焼酎を造っている。
麦麹を用い、常圧蒸留で造られる『麦冠 情け嶋』は、「日本に冠たる麦焼酎を、ここ八丈島で造る」という思いを込めて命名。また麦の甘みを引き出すため、濾過は最低限に抑えている。
“焼酎唎酒師テイスティング”
まさに麦チョコ系。チョコレートが入ったクロワッサン、スタウト黒ビールのような重厚な香りが感じられる。
口に含んだ第一印象は、かなり滑らかな触感だが、同時に軽快さもあり、これが絶妙なバランス。また、アタックは甘いがアフターは非常にドライでピリッとした刺激があり、この差がなんとも面白い。
おすすめの飲み方/ストレート、お湯割り
度数:25度
原材料:大麦、麦麹
価格:1900円(1800㎖)
住所:東京都八丈島八丈町三根1299
電話:04996-2-0555
http://www.hachijo-oni.co.jp
『一粒の麦』
創業以来、『薩摩宝山』、『富乃宝山』などの芋焼酎の銘品を生み出してきたことで知られる西酒造。だが八代目となる西陽一さんが手がけた麦焼酎『一粒の麦』は、麦の可能性を掘り下げた革新の新定番。
銘柄専用の酵母を用い、爽快な香りと透明感のある味わいに仕上げた逸品だ。
“焼酎唎酒師テイスティング”
まるでオレンジマーマレードを乗せたマフィンみたいで、麦焼酎といわれなければフルーツのオードヴィー(命の水)かと思うほど華やか。口当たりがなめらかで緻密。まろやかさも感じる。水で割っても薄まらない味わい。余韻はすっきりしているけれど、心地いい柑橘の香りと春の山菜のような爽やかさも感じられる。
おすすめの飲み方/ストレート、お湯割り
度数:25度
原材料:大麦、麦麹
価格:2029円(1800㎖)
住所:鹿児島県日置市吹上町与倉4970-17
電話:099-296-4627
http://www.nishi-shuzo.co.jp
〈『焼酎一個人』より構成〉