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城プラモ制作での「造園」の仕方

外川淳の「城の搦め手」第27回

 前回の城プラモ製作の流れに続いて、今回は地面を彩る「造園」の方法をご紹介しよう。

 模型の箱には、黄緑に着色されたパウダーが付属しているが、それだけでは、さまざまな色彩を表現できない。私の場合は、ジオラマ作成のために購入済みのパウダーを利用。パウダーを適当に地面の部分へまき、その上から水で薄めた木工用ボンドをスポイトで垂らす。不均等になった部分については、パウダーを追加し、あとは乾くのを待てば、完成という流れとなる。

 

 中学2年生の甥が「手タレ」として登場。さまざまな色のパウダーは、模型店やホームセンターなどで入手可能。

 実は、木工用ボンドを利用するのは数年ぶりだったため、劣化していたにもかかわらず、新しいボンドを買う手間を省いたせいか、いまだに、パウダーが定着していない。まあ、触らなければ、見た目的に問題はなく、とにかく完成ということにした。プラモ作りのコツは、ある程度の妥協ともいえる。

 

 背景の空として青く塗ったボードをセットし、一眼レフで撮影。
 去年購入した一眼は、モニターの角度が変えられるので、この手の撮影では、とても重宝する。上のセットで撮影すると、下のような写真となる。

 

 よく見ると、製作過程における妥協が見分けられなくもない。

 思いつきで、コケを表現するために付着させた緑のパウダーが効果的ではなかったという反省もある。ただ、築城以来400年という歳月が経過した雰囲気を再現したいというコンセプトは表現できたと思う。老眼の進行により、模型製作はきつくなったが、また、ほかの城も築き上げ、その過程を紹介してみたい。

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外川 淳

とがわ じゅん

1963年、神奈川県生まれ。早稲田大学日本史学科卒。歴史雑誌の編集者を経て、現在、歴史アナリスト。



戦国時代から幕末維新まで、軍事史を得意分野とする。



著書『秀吉 戦国城盗り物語』『しぶとい戦国武将伝』『完全制覇 戦国合戦史』『早分かり戦国史』など。



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