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AIに交渉事は無理? しかし…「弁護士の仕事もかなり減る」

悲観論ではない。最速で成長するしかない

AIやロボットの進化は、いったいどこまで進んでいるのか?

ブレークスル―パートナーズ株式会社の赤羽雄二氏は、中小、大企業の経営改革、人材育成、新事業の創出支援の他、海外を含めた数十社のベンチャーを共同創業、経営支援する、まさにビジネスコンサルティングの最先端を行く人物だ。氏が書いた『3年後に結果を出すための 最速成長』(ベスト新書)は、今後10年間の急速なテクノロジーの発展が未来予想図として展開。現状のほとんどの仕事がなくなり、ビジネスマンにしてもトップの数パーセントしか生き残れないであろうという予測に、多くの反響があった。今回は、なかでも「AIやロボットの進化が、そんなに早く訪れるとは考えられない」という反論に対して、当の赤羽氏に聞いてみた。

──『3年後に結果を出すための 最速成長』出版以後、ピンと来ている読者とそうでない読者の双方から、果たしてそこまでテクノロジーの進化は早いのか? という質問が来ています。

赤羽「私は未来予測学者ではないので、いつまでに何が起こるかという予測はできません。ただ、ビジネスマンとして、10年以内に起こり得ることに備え、準備すべきことを書いたつもりなんです。正直に言うと、現在の世の中で将来を確実に言い当たられる人はいないんです。それくらいに激変の可能性が高いということを逆に理解してほしいです。

──その激変する将来ですが、とくにこの10年のうちにほとんどの現在ある仕事がなくなるという論調に否定的な意見もありました。

赤羽「皆さんが最近聞かれているかも知れないものとしては、自動運転があります。CMなどで自動運転の映像をご覧になった方も多いかと思います。
 ただ、そうした自動運転のCMにしても、来年から自動運転の車を発売しますという宣伝ではありませんよね。いつから具体的に走り出すのか。多分それは高速道路から始まると思うのですが、それが1年後なのか、3年後なのかを言い当てることは難しい。けれど、その準備は確実に整いつつあるということは誰でも理解できることでしょう。だとすればそうした進化に対して我々も準備しておかなければビジネスマンとして危ない。それが10年後であれば、それはそれでラッキーと考えられるほうが良いというのが私の考えなんです」

──そのための準備として、最速に成長しないと取り残される、という主張はわかるのですが、1、2割の人間しか生き残れないというのは、ショッキングな内容です。

赤羽「真剣に取り組めば、現状がどうであろうと、何歳であろうと、誰でも成長できるというのが私の主張です。これまでは、自動運転車が走るようになれば、自動運転車間での情報交換ができるようになり、急激に事故が減るのか。それは良いことだね、で終わっていたかもしれません。

 

 ただ同じ情報の取り方でも、自動運転車が現実になれば、物流業界にどれ だけのインパクトが起きるかも想像するべきです。無人のトラックが物を運ぶようになれば効率が大きく上がる反面、運転手が要らなくなる。タクシーにおいても同様です。

 それでもこれからトラックの運転手やタクシードライバーを目指すというのであれば、それなりの覚悟は必要だと思います。

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赤羽 雄二

あかば ゆうじ

ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクター。東京大学工学部を1978年に卒業後、コマツで超大型ダンプトラックの設計・開発に携わる。1983年よりスタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士、修士上級課程を修了後、マッキンゼーに入社。経営戦略の立案と実行支援、新組織の設計と導入、マーケティング、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリード。マッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となるとともに、韓国LGグループの世界的な躍進を支えた。主な著書に『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』(ダイヤモンド社)、『頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方』(KKベストセラーズ)、『入社3年塾』(三笠書房)等がある。


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