熱き戦いの裏で。昨夏甲子園準優勝敗退、それでも北海高校に受け継がれるDNA
北海高校・古豪の苦悩、準優勝から一年
受け継がれていくDNA
それはともかく、3年連続で出場を果たしたことについて平川監督は、「昨年の経験者が多く、それが生きた結果」だという。捕手にして主将の佐藤大雅、川村雄斗、鈴木大和、布施太聖。いずれも2年生レギュラーとして準優勝を経験し、川村などは打率.436で2ホーマーをかっ飛ばしてもいた。井上雄喜、エースの多間隼介らにも、出場経験がある。今回、5点を先制された南北海道大会の決勝を、しぶとく追いかけ逆転に成功したのは、全国の舞台で積んだ試合巧者ぶりがあったからだ。
昨夏準優勝を果たした平川敦監督
だが今回の甲子園では、初戦負け――。昨年に続いて、今年もマスクをかぶった佐藤はいう。
「終わった気がしないけど、勝つか負けるかは結果論。やってきたことに悔いはありません。(逆転3ランは)次のチェンジアップで勝負するために外した球が、少し中に入りましたが、相手が一枚上でした」
北海の新チームには、神戸国際大付戦で先発出場した鈴木聖矢二塁手ら、甲子園の土を踏んだ2年生が残る。古豪のDNAが、こうして受け継がれていく。
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