アメリカの名門「シカゴ大学」と「臭い玉ねぎ」
世界の名門大学「シカゴ大学」【傾向編】
栄誉ある賞を受ける出身者
次に出身者を見ていきましょう。経済だけでなく、ビジネス、政治、芸術、スポーツ、教育、ジャーナリズム、数学など各分野で活躍する有名人を輩出しています。特にノーベル賞受賞者の数は目をひくものがあり、実に87名の受賞者が出ています。その中でも、経済学に強いシカゴらしく、ノーベル経済学賞の受賞者の数が際立ちます。
ゲーム理論等を基盤に「オークション最適化」の分野を確立したロジャー・マイヤーソン、歴史学と計量分析を融合させた「Cliometrics (計量経済史と呼ばれる)」を確立したロバート・フォーゲルなど、経済界の重鎮の名前が多く挙げられます。ノーベル経済学賞のほかにも、物理学賞、文学賞など多方面に受賞者が輩出されています。
日本人としては、故南部陽一郎シカゴ大学名誉教授がまず挙げられるでしょう。南部氏は素粒子物理学者として活躍し、2008年に「spontaneous symmetry breaking(自発的対象性の破れ)」の発見が評価され、ノーベル物理学賞を受賞しています。ノーベル物理学賞受賞者の小柴昌俊氏も、シカゴ大学で研究していた時期があります。第30代 日本銀行総裁であった白川方明氏は、シカゴ大学で修士号を取得しています。ノーベル賞以外にも、ピューリッツァ賞、グラミー賞などといった栄誉ある賞の受賞者は毎年のように増え続けています。