「ビットコインが分裂」の意味、あなたは説明できますか?
仮想通貨で知る、ブロックチェーン入門①
原因は、スケーラビリティ問題への
ビットコインコミュニティ内での意見の不一致
ビットコインを巡る諸々の騒動が起きた原因は、ビットコインの抱える「スケーラビリティ問題」と呼ばれるものです。
スケーラビリティ問題とは、ビットコインの取引を記録するビットコイン専用のブロックチェーンのブロックサイズに制限があるために、約10分毎に処理できる取引数に限界があるという課題を指しています。
ビットコインの場合のブロックチェーンとは、約10分毎に取引のデータをまとめてブロックと呼ばれるデータの塊にし、それらを時系列順に繋いだものです。
イメージとしては、朝の通勤電車を想像していただくといいかもしれません。一つの電車に乗れる人数が決まっているので、その車両に乗れない人が出てきます。乗れなかった人は、約10分後にくる次の電車を待つしかないといった具合です。
ビットコインのブロックの大きさも1MBという制限があるので、電車の例と同じように、取引がブロックに入り切らず次のブロックを待たなくてはいけないということが発生します。そうなると、10分程度でビットコインを送れていたところが、20分、30分とかかってしまうようになります。
この問題は前々から指摘されており、昨今のビットコインの認知の拡大により利用者が急増したことでより顕在化していました。
そこで解決を図ろうとしたのですが、ビットコインコミュニティ内でその解決策が、なかなかまとまらなかった結果、今回の分裂と言われる騒動につながっています。
解決策として挙がったのは、そもそものブロックのサイズを大きくする方法と、取引の一つひとつの大きさを圧縮するという方法「SegWit」です。様々な議論と思惑の結果、取引の大きさを圧縮する「SegWit」が採用されました。