東進vsスマホ予備校。新潮流・「映像授業」の勝者は?
予備校は生き残れるか①
●有力講師を多数揃える「学研プライムゼミ」が本気
今年3月から、学研が「学研プライムゼミ」の配信を、個人向けにも開始した。「学研プライムゼミ」とは出版社・学研が行う動画配信の映像授業であり、前年から学習塾などに向けて配信していた。
この「学研プライムゼミ」の講師の名前を見ると、おやっと思う。化学の鎌田真彰、日本史の野島博之、世界史の斎藤整。いずれも東進ハイスクールで活躍していた講師達で、引き抜きがあったのだろうと普通は見る。しかしさらにさかのぼると、彼らはもともとは駿台予備学校で人気が高かった講師であり、それゆえに多くのコマ数を持ち、ハードに働いていた人たちでもある。
そんな人たちが、映像授業の東進に引き抜かれ、さらには学研に引き抜かれた。「学研プライムゼミ」は、映像授業時代の予備校の中で、確固たる「講師力」で地位を築こうとしている。