NHK大河ドラマ「麒麟がくる」明智光秀も奮闘 金ヶ崎の戦い |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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NHK大河ドラマ「麒麟がくる」明智光秀も奮闘 金ヶ崎の戦い

■古(いにしえ)より珍重された〝若狭もん〟に舌鼓

 鯖街道というのは実は近年つけられた総称で、若狭から京を結ぶ街道や峠道は古来、複数存在した。江戸時代には「京は遠ても十八里」と言いながら、ひと塩した鯖を背負って運んだという。また、鯖に限らず小鯛やカレイといった海産物、うなぎなどの淡水魚や北前船による昆布なども流通していたそうだ。

 さらに遡れば平城京跡から発見された木簡に、若狭から朝廷に天皇の御食料「御贄(みにえ)」を納めていたことが記されている。奈良時代にはすでに御食国(みけつくに)だった若狭の豊かな食を、信長や光秀も味わったのでは・・・そう思わせる食文化が残り、史跡とともに今も愉しめる。


小浜よっぱらいサバ
鯖街道の起点・小浜で、終点・京都の酒粕を餌に混ぜて養殖している新名物。まだ食べられる店が少なく事前に入荷確認がベターだが、ぜひ刺身990円やぬた和え880円を。味は例えるならシマアジに近く、ほんのり甘い。

鯖のへしこ
塩漬けした鯖をさらにぬか漬けする郷土料理。
同店では、大根の薄切りと一緒にいただく刺身770円を提供。「合わせるなら地元の小浜酒造の酒がいい」とのこと。塩気の強いへしこと地酒で、ちびちびいくのが正解。

旬彩厨房 吉のぶ
[住所]福井県小浜市駅前町2-8
[電話]0770-52-7074
[営業時間]17:00~L.O.23:30 [休日]水曜


三方五湖のうなぎ
三方五湖の天然うなぎで口細青鰻ともいう。昭和6年創業の同店には雲母(きら)山の伏流水がたたえられ、その水でうなぎを活かし注文後に捌いて関西風で焼く。天然ものの漁期は5~11月ゆえ事前に入荷確認を。うな重肝吸い付き7000円。

うなぎや源与門
[住所]福井県三方上中郡若狭町三方52-6
[電話]0770-45-0035
[営業時間] 11:00~L.O. 13:30 [休日]第1・3・5木曜


若狭ぐじ・若狭かれい
若狭ぐじ(手前)は釣りで揚げられるため傷がなく、甘みがあるのが特徴。
「ごえん」では粗塩をして約30分じっくり焼く、一本焼き1800円~で供される。皇室にも献上される若狭がれい(左奥)800円~は一夜干し。店前の海も御馳走だ。

食彩ごえん
[住所]福井県小浜市小浜日吉57-2
[電話]0770-53-0770 
[営業時間] 11:30~L.O.14:00、18:00~L.O. 22:00 [休日]水曜


 

《一足のばして》
光秀・雌伏の地越前・一乗谷へ

光秀も身を寄せた越前。この越前国を治めた戦国大名・朝倉氏の拠点一乗谷では、当時の城下町の遺構がほとんどそのまま現存している。遺跡内の中心部に位置する朝倉館跡では、室町幕府最後の将軍・足利義昭の元服の儀が盛大に行われた。光秀にとって後の運命へと導く重要な場であったのかもしれない。

一乗谷に建てられた義景館を復元した模型
写真提供:福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館

[住所]福井県福井市城戸ノ内町

(一個人2020年秋号より)

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