【新刊発売記念】倉山満先生インタビュー (後編)
『真・戦争論 世界大戦と危険な半島』著者・倉山満先生インタビュー
今日本で最も注目されている保守論客、倉山満氏!構想15年の堂々書下ろしの超大作が遂に発売!!(2015年3月27日全国書店等で販売開始!)
『大間違いの太平洋戦争』の著者・倉山満先生に、新刊の出版秘話、ウラ設定、日本の外交問題、「チャンネルくらら」など、普段はなかなか聞けない裏話を語ってもらいました。
Q5:今回『真・戦争論 世界大戦と危険な半島』を書くにあたって、苦労された点はありますでしょうか?
倉山 苦労は、どうわかりやすくするかです。バルカン研究者の方だと、どうしても学術的にならざるを得ません。それと同じことやったってしょうがない、かといって?を書いてもいけないし、当然本としても、面白くなければいけないので。
だから全くなじみがない読者の方をどうやってつかんで、さらに見せていくかに苦心しました。
そもそも国名や地名に関してなじみがないと思います。モンテネグロって言われても場所すら普通はわかりません。だから、キャラ立ちさせようとしました。
モンテネグロがあんなに戦闘意欲が旺盛な国だなんて日本人は知らないですし、国ごとのキャラづけを意識しました。
実際に最後までキャラはぶれません。一瞬にして裏切るとか。(笑)
ただ、日本人のバルカン研究者ってステレオタイプなバルカン的な語り方はいけないと批判します。
でも日本人って、そもそもステレオタイプのバルカン像を知らないですからね。
ただでさえ、ややこしい民族紛争の構図を、余計ややこしくしてしまうのです。
本書『真・戦争論 世界大戦と危険な半島』でまずは理解してもらえると嬉しいです。
Q6:本書は「チャンネルくらら」『みんなで学ぼう!バルカン半島』との連動企画と聞いております。連動企画の意図などをお聞きしたいのですが?
倉山 連動企画の意図というのはネットと出版の融合ということですね。
やっぱり今の時代って、情報はネットで知識は本でという人が多いと思うので、そこを融合させようというのが狙いです。
今、「チャンネルくらら」は教養路線に走っています。(笑)
とくに歴史教養層を広めようと思ってやっている番組が多いです。ご案内させていただくと。
月曜日が世界史、『じっくり学ぼう!世界近代史』、
火曜日が河添さんの『月刊河添恵子』、
水曜日が内藤陽介先生をお招きしての『切手でたどる韓国現代史』、
木曜日がかしわもちと長州を語る『長州英雄伝説』、銀英伝をもじって別名『長英伝』です。
金曜日が週末は軍閥!!でおなじみ『みんなで学ぼう!日本の軍閥』です。
土日が『みんなで学ぼう!バルカン半島』ですね。
『みんなで学ぼう!バルカン半島』はまだもう1シーズンボーナストラックを付けますので、第5シーズンまで予定しています。
90年代ユーゴ紛争やらないと、終われないですからね。
ベストセラーズさんに続き、出版社さんとの連動企画を続々とやりますので楽しみにしてください。
Q7:最近、日本の外交について気になっているニュースやトピックはありますか?
倉山 まさに拉致問題です。
本書でも榎本武揚を取り上げましたが、これくらい日本の先人はやったんだ、ヤレと。
でも、今は拉致被害者を取り返せないくせに、憲法改正とか大それたこと言っています。
憲法があるから拉致被害者取り返せないっていう保守を気取る人達を許せません。
憲法が変わるまで拉致被害者取り返せないとはどういうことでしょう!
外交をなんだと思っているのでしょうか。
また、よく第3次世界大戦とかウンたらカンたら言われるんですけど、何かに火がつかなければ大丈夫だと思います。
クリミア半島で止まってくれればまだ大丈夫。この本で学べるところです。本書を読んだ方はわかると思いますが。あそこに火がついたらね、大変なことになりますから。マヌケ菌が全世界に拡散されますからね、一瞬にして。
アドリア海にはマヌケ菌が浮かんでいるんですよ。(笑)
Q8:最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
バルカン半島のことを学んで、平和と人権の尊さをしっかり学び、日本を守って行ってください。
何をしなければいけないか、何をしてはいけないかを。
ただ、普通はしようとも思わないのですけれどもね、バルカン半島みたいにはね。(笑)