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今年は信長が「岐阜城」と改名して450周年

季節と時節でつづる戦国おりおり第305回

 猛暑が続きます。エアコンかけた自宅から一歩も出たくないところですが、そうもいかないのです。そう、岐阜市歴史博物館の「特別展 Gifu信長展」が、7月14日にはじまってからひと月余り、8月20日に最終日を迎えるのですよ。これは何がなんでも行かねばなりますまい。

 ということで、20日の日曜、新幹線に乗って名古屋へ、そしてJR東海道本線で岐阜へ。岐阜羽島から名鉄というルートもありなのかな、と一瞬考えたのですが、どう検索しても名古屋経由の方が早いと出るので素直に従いました。

 岐阜駅も昔の面影無く、構内はこじゃれた雰囲気でスタバなど入っており、旅気分は味わえません…が!駅を一歩出ると! 

ジャン!

 織田信長金ピカ像がお出迎え。ちょうどペデストリアンデッキに目線を合わせているので、結構な高さに鎮座されております。今から8年前、岐阜市制120周年の記念に有志によって贈呈されたものなのですが、恥ずかしながら筆者は岐阜を訪れる機会が今日まで無く(10年ぶり?)、ようやくお目もじすることが出来ました。

 今年は信長が稲葉山城を攻略し「岐阜城」と改名して450周年ということで、像の下方にもそれをアピールする看板が立てられています。それにしてもまぶしい威容でございます。

 金の信長様の光芒にややめまいを起こしながら、一路金華山下へと向かいます。 

 岐阜市公園の入り口にある岐阜市歴博もずいぶん久しぶりです。

 今回個人的には特別出陳の「フランシスコ・ザビエル書簡」が見たかったのですが、残念ながら会期前半で出陳終了しており見られませんでした。

 しかし、他の展示のキャプションで3つも重大な啓示を得ましたのでホクホク状態です。悲劇の勇将・武田勝頼と正室の北条氏、嫡男信勝の親子3人の肖像(高野山持明院所蔵)も、なんともいえない雰囲気を漂わせており印象に残る一品でしたよ。

 図録も最近のものは本当に軽くて良いです。
 

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橋場 日月

はしば あきら

はしば・あきら/大阪府出身。古文書などの史料を駆使した独自のアプローチで、新たな史観を浮き彫りにする研究家兼作家。主な著作に『新説桶狭間合戦』(学研)、『地形で読み解く「真田三代」最強の秘密』(朝日新書)、『大判ビジュアル図解 大迫力!写真と絵でわかる日本史』(西東社)など。


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