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中国では規制も。ICOはこれからどうなるのか?

仮想通貨で知る、ブロックチェーン入門③

ICOに対して強まる規制と今後

 こういった背景の中で、ICOに対して各国で規制を強める動きが出てきました。

 先日、米証券取引等監視委員会(SEC)は7月末に証券に近い性質を持つトークンについて、金融商品として扱い、規制対象になる可能性があると発表しました。

 さらにシンガポールの金融管理局(MAS)も、証券先物法の対象になりえるトークンの販売を規制していくことを発表するなど、ICOに対して一部規制の波が起きています。

「次第にICOに対しては規制が強まるだろう」と予測されていましたが、つい先日の9月4日には、中国がICOを全面禁止に踏み切ると発表があり、仮想通貨業界は激震しました。発表後には、仮想通貨は軒並み下落するなど、大きな影響を与えました。

 そんな中、仮想通貨への規制については、先進している日本においてどのような扱いとなるかは、国内の事業者だけでなく、国外のプレイヤーも注目していることでしょう。

 ICOに関する違法行為に対しては厳しい姿勢を貫き、新しい産業の発展については、規制緩和として見守ることができれば、仮想通貨およびブロックチェーンにおける日本のプレゼンスが向上する可能性は十分にあると言えるでしょう。

 こうしたニュースのほかにも、仮想通貨を含むブロックチェーンには多くの関心が寄せられています。

 注意してほしいのは、仮想通貨=ブロックチェーンではありません。仮想通貨はブロックチェーンの技術を使っているに過ぎません。

 最近では、仮想通貨について投機的なイメージを持つ人も多いかと思いますが、今後もブロックチェーンを産業革命の旗印として、改めて捉えておく必要があるでしょう。

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森川 夢佑斗

もりかわ むうと

京都大学在学中にAltaApps株式会社を創業し、仮想通貨のウォレットアプリ開発やブロックチェーンに係るコンサルティングを行う。現在は、株式会社Gincoの代表取締役として、仮想通貨時代の新たな銀行の構築を目指す。著書に『ブロックチェーン入門』(ベスト新書)、『一冊でまるわかり暗号通貨2016~2017』(幻冬舎)など。


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