世界大学ランキング3位。「21世紀のハーバード」の実力
世界の名門大学「スタンフォード大学」【傾向編】
あのアメリカ大統領OBは落ちこぼれだった?
開学してすぐ、のちにアメリカの第31代大統領となるHerbert Hoover氏が入学しました。面白いことに、彼は入学する前、数学を除くすべての入学試験に落ち、夏に補習の個人指導を受ける程だったそうです。しかし当時のスタンフォードは現在ほどの名門大学ではなかったので、のちの大統領は無事卒業することができたわけですが、もちろん今ではそうは行きません。その後Hoover氏は、大学にとても影響力を持った人物となりました。
Leland Stanford氏の死後、1906年に起きたサンフランシスコ地震により、以後大学は財政的な危機に陥りました。しかしHoover氏は1920年代より大学運営に関わるようになり、Graduate School of Business(経営大学院)の設立を指揮し、さらにHoover Institution Library and Archives(フーバー研究所図書館・文書館)を設立し、立て直しを図りました。
さて、アメリカの大学のモットーはラテン語か英語の場合が多いのですが、スタンフォード大学のモットーは"Die Luft der Freiheit weht.”というドイツ語です。「自由の風が吹く」という意味のこのモットーは、16世紀の人文主義者Ulrich von Huttenの言葉から引用されたもので、大学の自由と探求の精神を表したものです。しかし、このモットーは初期の役員メンバーから賛同を得ておらず、長い間認められていませんでした。これには、第一次世界大戦中の反ドイツ感情によりドイツ語使用をしたくないという事情があったのです。時は流れ、2000年にこのモットーは再び公式に採用され、使用されるようになりました。