大卒より高卒が有利になるってホント?
学歴の持つ意味が変質してきた
■子どもの特性を見極めて普通科高校以外を選ぶのもアリ
西川氏は、「うちの子は勉強が得意じゃない」という子どもには無理に普通科高校に進学させる必要はない、と言う。
「そういった子は就職指導のしっかりしている高校に進学した方がいいのは確かです。工業高校の先生は地元企業とのパイプもあります。反対に普通科高校の先生はそもそも就職指導より進路指導を有すべきだと考えている先生の方が多いと思います。ウチの学校は別に職業学校じゃない。普通科教育をやっているんだと。つまり就職を世話するのは普通科高校の教育の本筋から離れるのでは。そう考えていても無理はありません」(西川氏)
これまでは普通科高校の教師であれば、生徒をよい大学に進学させることだけを考えていればよかったかもしれない。しかしたとえ名門大学に送り込んだことができたとしても、正規雇用が保証されるわけではない時代だ。西川氏は、教師たちが学校の外に目を向けていないことを指摘する。