浦和レッズ・遠藤航コラム。ACLへ「歴史」にとらわれない者の強さを
負のスパイラルからの脱出するために
負のスパイラルから抜け出すために
もうリーグ戦も残すところ7試合です。早いなあと感じています。
7月以降、レッズも僕も苦しい試合が続き、その中で、日本代表はワールドカップ出場を決めるなど、あっという間の時間のなかでいろいろなことがありました。
日本代表、オーストラリア戦はスタンドで観戦をしました。周作くんと、宇賀くんと三人で見届けた6大会連続のワールドカップ出場。このピッチにいたかったなあと思うと同時に、(井手口)陽介と(浅野)拓磨というリオデジャネイロ五輪で一緒に戦ったメンバーの活躍に胸が躍りました。
こうした同年代の活躍にはいつも刺激を受けます。チームメイトだった関根の移籍もそうです。海外でプレーする日本人選手の活躍を細かくチェックすることはないですが、関根の初戦はチェックしました。移籍してすぐに監督が交代するという大変な時期だとは思いますが、あいつなら次に来たチャンスを絶対に掴んでくれると思っています。
自身はというと、チームの結果につながるプレーができず悔しい思いをしてきました。ミシャ監督の解任は、信頼してもらっていた者として申し訳ない思いがあります。リーグ戦も結果がなかなか出ず、その後もルヴァンカップ、天皇杯も敗退……負のスパイラルに陥ったような感覚でした。実際、ネガティブなことも含めて考えることが多い時間だったのは事実です。どうすればいい結果がでるのか。負のスパイラルから抜け出すことができるのか。答えになるかどうかは分からないけれど、思っていることは「自分にベクトルを向けなおす」ということでした。
結果がでないとき、失点をしたとき、つい「もっとチームとしてこうだったら」などと考えがちになります。けれど、レッズには攻撃力というミシャさんが作り上げてきたものがあります。もし90分間、僕がしっかりと守れていれば、それは無失点につながり、結果として勝利につながるはずです。だから、失点の形がどうであれ、「自分がしっかりと対応すること」で、結果は覆していける。この意識を、ディフェンス陣をはじめ個々が感じることで、チームは上がっていけるのではないか。そう思っています。
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