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「大阪都構想で行政サービスが下がる」役所が明らかにしたそのメカニズム(藤井聡)

京大教授・藤井聡が「大阪都構想」の欺瞞を暴く!

(4)「行政サービスの下落」リスクをしっかりとご認識下さい。

 大阪都構想という大阪市廃止の構想には、実に多くの問題点が挙げられるのですが、ここで指摘したものはその内の一つに過ぎません。

 しかし、この指摘は、極めて重要な論点です。

 なぜなら、今、都構想に反対している方が、最も多く挙げている反対理由が「行政サービスに悪い影響がでそうだから」というものだからです。つまり、ここで紹介した行政文書は、今、都構想に反対している方々の最大の心配事は杞憂でも何でも無く、まさに正しい認識だったのだ、ということを行政的に明らかにしているものなのです。

・・・

 言うまでも無く、都構想の是非を決めるのは大阪市民の方々です。ですが、少なくともここで紹介した「都構想をやれば、行政サービスが下落する」という深刻なリスクをしっかりと認識した上で、ご判断頂きたいと思います。

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藤井 聡

ふじい さとし

1968年、奈良県生まれ。京都大学大学院工学研究科教授(都市社会工学専攻)。京都大学工学部卒、同大学院修了後、同大学助教授、イエテボリ大学心理学科研究員、東京工業大学助教授、教授等を経て、2009年より現職。また、11年より京都大学レジリエンス実践ユニット長、12年より18年まで安倍内閣・内閣官房参与(防災減災ニューディール担当)、18年よりカールスタッド大学客員教授、ならびに『表現者クライテリオン』編集長。文部科学大臣表彰、日本学術振興会賞等、受賞多数。専門は公共政策論。著書に『経済レジリエンス宣言』(日本評論社)、『国民所得を80万円増やす経済政策』『「10%消費税」が日本経済を破壊する』『〈凡庸〉という悪魔』(共に晶文社)、『プラグマティズムの作法』(技術評論社)、『社会的ジレンマの処方箋』(ナカニシヤ出版)、『大衆社会の処方箋』『国土学』(共に北樹出版)、『令和日本・再生計画』(小学館新書)、MMTによる令和「新」経済論: 現代貨幣理論の真実(晶文社)など多数。

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