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なぜ今、日本ワインが人気なのか? 品質の高さの理由

日本ワインの産地を知ろう

◆相次ぐ異業種参入、産地も広がりを見せる 

 ワイナリーを設立しようとする人たちの中には、もとは異業種の40代から50代が多い。前職は医者、M&Aの担当者、広告プロデューサー、音楽プロデューサーなど、バラエティーに富む。造り手を養成するワイナリーができたのもこうした動きの影響だろう。 

 近年、さらに増え出したのが異業種の企業からの参入だ。後で紹介する珈琲などの輸入および販売会社(キャメルファーム)、魚の卸問屋(セイズファーム)、広告企業(NIKIHillsヴィレッジ)、半導体の製造会社(マグヴィスワイナリー)など、ワインとはまったく関係のなかった企業もワイン産業に乗り出している。 

 日本ワイン人気は、北海道、長野県だけではなく、他の都道府県にも伝わってきている。ブドウ栽培の適地かどうかの検証をもう少しすべきではあるものの、地方自治体が地域活性化の旗頭にワイン産業を据えることも増えた。 

 第三セクターのワイナリーの変化、老舗ワイナリーの新たな挑戦も見逃せない。大手メーカーも各社がブドウ栽培に本腰を入れだしている。こうした動きが互いに影響しあって日本ワインの品質を底上げし、人気を支えている。

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鹿取 みゆき

ワインジャーナリスト

信州大学特任教授。ワインをはじめ農産加工物の作り手への取材を行い、「日本ワイン」の発展のために注力している。『日本ワインガイド 純国産ワイナリーと造り手たち』(虹有社)ほか著書多数。


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