「子供をもたない」が生む罪悪感の正体
ともに40代既婚、子ナシの3人が語りあった。②
なぜ「子供をもたない」人は罪悪感に苛まれなければならないのか? その正体とは何なのか? 『産まないことは「逃げ」ですか?』著者の吉田潮氏、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏、コラムニストのサンドラ・ヘフェリン氏が自身の経験をもとに本音で語りあった。9月20日「本屋B&B」で行われた同書出版記念トークショーから再構成する。反響を呼んだ、〈なぜ私たちは「子供をもたない人生」を選択したのか〉に続く第二弾。
親や世間に対する「ごめんなさい」
中川(淳一郎:ネットニュース編集者) なぜ日本では子供をもたないこと、結婚しないことが罪悪感につながるのか。なぜ肩身が狭い思いをしてしまうのか。これって、吉田さんが今回の本(『産まないことは「逃げ」ですか?』)を書くに当たっての最大のテーマだったんじゃないかと思うんです。
吉田(潮:『産まないことは「逃げ」ですか?』著者) 「ごめんなさい」って思ってしまう自分がいました。それは親だけでなく世間に対してもです。
中川 世間的には「した方が良いこと」をしなくても罪悪感につながらないこともあるじゃないですか。たとえば包茎手術をしないとか、私立高校に行かないとか。それが何で「結婚、出産」に関しては罪悪感を感じないといけないんでしょうか。それに対する何となくの結論はありますか。