【初詣「基本のき」】神道「厄払い」と仏教「厄除け」、似ているようで異なる意味。 初詣の正しい作法Q&A
神仏のご利益にあずかるために、参拝のマナーとしきたりの意味を案内しよう
クイズの答え
A. ほぼ同じ。ただ神社とお寺では厄の意味は異なります。
神社では厄払い、寺では厄除けを使うことが多いようだが、所定のお金を納めて祈祷していただくもので違いはない。ただし両者では「厄」の意味づけがやや異なる。
神道は陰陽五行の影響により、吉凶の波が人の行動を左右すると考える。その「凶」が「厄」につながる。
他方、仏教では、吉か凶かを決めるのは自分という教えがある。むしろ、平安時代に疫病が流行したときに、これを呪いのせいだと考え、仏教によって鎮めようとしたことから、厄=呪いに近いと考えられる。
監修:田中治郎 1946年、宮城県生まれ。宗教研究者、文筆家。横浜市立大学卒業後、おもに仏教書の編集に携わる。現在は、日本の宗教についての執筆、講演活動に あたる。著書に『お寺と神社の作法ブック』(学研)、『面白いほどよくわかる日本の宗教』(日本文芸社)など多数。
- 1
- 2