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ディズニーリゾート35周年以降「大転換」の可能性

開園35周年を迎える東京ディズニーリゾートの、緻密かつ大胆な方向転換

大切なのは「個性」を保ちながらの「変化」

 ここで生まれるのは、映画の世界観を優先するあまり、東京ディズニーリゾートとしての「個性」が薄くなってしまうのではないかという懸念です。

 前述したように、シーのオリジナルアトラクションで人気の高かった「ストームライダー」がクローズされた時や、20世紀初頭の米・ニューヨークの古き良き時代が再現されたエリア・アメリカンウォーターフロントに、突然、ポップな「トイ・ストーリー・マニア!」が登場した時には、少なからずパークファンの間ではネット上では議論がされていました。

 というのも、元々東京ディズニーシーでは、テーマエリアやアトラクション、建物等の時代背景から細かな装飾にいたるまで、緻密に時代考証の上で設定されていました。そこに可愛らしいキャラクターたちを登場させた際、登場の設定がかなりアバウトな形で「上書き」されたことに疑問や不満を覚えるディズニーパークファンも少なからずいたという背景があります。

 新しいキャラクターを登場させたり、映画の世界観を打ち出すことは、過去にはないおもしろい試みです。しかし、これまでのパークの歴史を大切にしていくという意味では、極端にひとつの方向性に舵を切らず、パークの「個性」と「進化・変化」の双方のバランスを考えていくべきではないかと思います。

 まもなく35周年の節目を迎える東京ディズニーリゾート。これからも時代の流れに併せ、常に変化と進化を遂げて行くと思いますが、高橋氏の想いを引き継ぎ、ランドとシー、それぞれの個性を生かしながら、オリジナルの要素も大切にして行って欲しいものですね。

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みっこ

年間パスポートで東京ディズニーリゾートに通うこと、十数年。細かな雑学等を紹介するブログを14年間書き続け、これまでに約4600のブログ記事を執筆。ディズニーホテルとオフィシャルホテルへの70回以上の宿泊経験も活かしながら、WEBライタ-としても活躍中。パークの細かな雑学やこだわりが大好物。性別年齢不詳の天邪鬼だが、実はフツーの社会人。WEBメディア「ウレぴあ総研」や個人メディア「TDRハック」にてライターとして記事を執筆するほか、女性誌やテレビ番組への取材協力などを行う。著書に『ディズニーに行く前に知っておくと得する66の知識』(文響社)、『701回通ってわかった ディズニーシーで史上最高の1日を過ごす方法』『思わず話したくなる究極のディズニー』(KKベストセラーズ)がある。

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