あなたに相手を利用しようとか相手に頼ろうという打算があると、判断を間違える!(藤森かよこ【馬鹿ブス貧乏】⑲) |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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あなたに相手を利用しようとか相手に頼ろうという打算があると、判断を間違える!(藤森かよこ【馬鹿ブス貧乏】⑲)

セックスについて [苦闘青春期(37歳まで)] 


「誰も本当のことを言わないから、ブスで馬鹿な私が本当のことを言う!」と元祖リバータリアン(超個人主義的自由主義)アイン・ランド研究の第一人者である作家・藤森かよこ氏がペンで立ち上がった。
 氏のものした『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』(KKベストセラーズ)は4刷を超え(以下、「馬鹿ブス貧乏」と表記)、多くの女性を勇気づけた「革命の書」である。アラフォー読者からの要請が殺到。今月21日より、第2弾
『馬鹿ブス貧乏な私たちを待つ ろくでもない近未来を迎え撃つために書いたので読んでください。が出版される。
 そこで、今回、藤森氏のご厚意に預かり『馬鹿ブス貧乏』の長いまえがきから第1章まで再構成し、「若いほど」役立つと低スペック女子が37歳までにやるべき本当のことを転連載で教えてくれる。まさに「馬鹿ブス貧乏」で生きるしかない女性が最高に幸せになる本当のサバイバル術である!


■若い女性は人間嫌いなくらいが妥当

 
 50人中36人の危険男が野放(のばな)しになっている世界におけるサバイバルの手段として、若い女性には「人間嫌い」でいることを、私は薦める。

 「人といっしょにいてもあまり面白くない」「人としゃべっていても退屈だから、自分で何かやっているほうが楽しい」「人とつるんでいると、自分の時間が侵食されるようで、もったいない気がする」という心性を培(つちか)うべきだと思う。前に紹介した諸富祥彦の『孤独であるためのレッスン』や森博嗣の『孤独の価値』を再読しよう。

 繰り返すが、他人を判断する場合、その他人にいっさい何の期待もないと、ほぼ正確に相手が把握できる。スイスの法学者カール・ヒルティの『幸福論』上中下巻(草間平作訳、岩波文庫、1961年)の第一部にそう書いてある。

 この本は19世紀に書かれたものだが、人間論として21世紀に読んでも大いに有益だ。さすが、世界の自己啓発本の古典的名著として残ってきただけのことはある。

 覚えておいてください。あなたに相手を利用しようとか相手に頼ろうという打算があると、判断を間違える。人間はおおむね嫌いで、関わるのは面倒くさいという姿勢のほうがよい。

 海外旅行先で若い日本女性が殺害される事件が、時に起きる。旅行に「出会い」を求め期待しないように。まともな男は忙しいから、外国から来た女性旅行者に声などかけない。

■性交は通過しておく

 男を見たら性犯罪者と思ってちょうどいいし、用心し過ぎるほど用心するべきだが、性交というものは、とりあえずは通過して経験しておくべきだと私は思う。

 人生の失敗は金とセックスにまつわるものであるのならば、性交がどういうものであるかは、ある程度は実地体験しておくほうがいい。なるほどなるほど、と納得できる程度には体験しておくほうがいい。

 前に紹介した『ブスのマーケティング戦略』の著者の田村麻美氏は、性欲が盛んで、果敢に性交相手を求めて努力したそうだ。その体験談を惜しみなく開陳(かいちん)している。あっぱれな肉食女子である。

 田村麻美氏と違って、おそらくあなたは気楽に性交ができない。あなたは、ブスで馬鹿で貧乏であるばかりか、無駄に無意味に感受性が鋭く臆病なので、好奇心より不安感が先に立つ。

 性交というのは、自分をさらけ出す行為だ。非常に不用心でリスクの高い行為だ。蛮勇がないとできない行為だ。

 しかし、発情期の欲望と好奇心に背中をグイと押される青春期でなければ体験できそうもないことは、ちゃんと青春期に体験しておこう。

 ただし馬鹿と性交すると馬鹿ウイルスが伝染する。性病感染も心配だ。望まぬ妊娠は避けなくてはならない。そのあたりは、うまくやってください。

 避妊せずに性交した場合は、前述の緊急避妊ピル(アフターピル)をお忘れなく。ほんとに面倒なことだが。

 しかし、人間には性器があり、性欲というものがある。人間に備わっている器官は何であれ使用しないと、その器官が衰えるばかりでなく、身体全体に悪影響がある。脚を使って歩かないと、脚の筋力が弱ると同時に全身に悪影響があるように。

 備わっている器官は使用したほうがいい。性器も使用するほうがいい。性器を使用したいなあと思える男が出現し、性器を使う機会があるならば、その機会を逃してはいけない。

 ここでも、自分に正直でいるというルールが適用される。あなたが、自分の心に、「ほんとうにしたいか」と問い詰め、「そうしたい!」とはっきり思っていると自覚できるのならば、実行しよう。

 大学を馬鹿にできるのは大学を卒業した者だけだ。留学を馬鹿にできるのは留学した者だけだ。登山を馬鹿にできるのは登山愛好者だけだ。結婚を馬鹿にできるのは結婚を経験した者だけだ。

 何ごとも馬鹿にしようと思ったら、通過経験しておくしかない。性交も経験しておかないと、なんじゃ、所詮は「交尾(こうび)」ではないかと馬鹿にできない。

 この「交尾」という用語は、お子さんを4人産んで育てた年下の友人の言葉だ。彼女の言葉であるので、説得力がある。「交尾」も人間の活動であるので、人間存在というものの不可思議さを知るためにも、ちゃんと青春期に通過しておこう。

 それでも、性交なんて気持ち悪いからいやだとあなたが思う場合は、しなくていい。性交は、どうしてもしなければならないようなことではないから。

 実際のところ、性交しないのがもっとも安全で確実で合理的だ。人類が、もっと進化して、より合理的に考え行動するようになったら、性交という習慣は消えていくかもしれない。

 まあ、そうなるのは、もっとも早くとも22世紀ぐらいだろうけれども。あなたが、前衛的に「進化した人類」になることを選ぶのも、私はいいと思う。

(第20回につづく馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』より再構成

KEYWORDS:

年末年始「最大」の問題作
低スペック女子(馬鹿ブス貧乏)
「ホンネ」の生き残り術第2弾‼️

藤森かよこ・著
『馬鹿ブス貧乏な私たちを待つ ろくでもない近未来を迎え撃つために書いたので読んでください。』

12月21日より全国書店・アマゾンほかにて発売‼️

 

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藤森 かよこ

ふじもり かよこ

1953年愛知県名古屋市生まれ。南山大学大学院文学研究科英米文学専攻博士課 程満期退学。福山市立大学名誉教授で元桃山学院大学教授。元祖リバータリアン(超個人主義的自由主義)である、アメリカの国民的作家であり思想家のアイン・ランド研究の第一人者。アイン・ランドの大ベストセラー『水源』、『利己主義という気概』を翻訳刊行した。物事や現象の本質、または人間性の本質を鋭く突き、「孤独な人間がそれでも生きていくこと」への愛にあふれた直言が人気を呼んでいる。  

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