二の丸御殿で引き返すのはもったいない! 二条城
外川淳の「城の搦め手」第41回
二条城を撮影しに訪れた時の話。絵ハガキ的ではあるものの、バックの青空が突き抜けたオーソドックスなカットを撮影できた。
当日の“目分量”によると、二条城を訪れる観光客の9割は二の丸御殿で引き返しているように見える。ちゃんと本丸まで足跡を残すのは、外国人、しかも欧米系が多い……。これもまた目分量ではあるが、そのような傾向にある。本丸には、天守台をはじめ、壮大な石垣が伝えられており、二の丸御殿で引き返すのは、もったいないのだが……。
二の丸には、東南隅櫓、西南隅櫓、東大手門、北大手門、西門の建築群と、濠と石垣が伝えられる。ではあるのだが、濠際には生垣が植えられ、建物や石垣を撮影するには、邪魔な存在となっている。
このような生垣は名古屋城にも存在する。ガードレールよりも景観がよいのかもしれないのだが、城を見にくくするという面では、なんとも邪魔な存在にしか過ぎない。
そこで、考えついたのが、カメラの可動モニターを利用した遠隔操作的撮影術。
右手で遠隔操作術によって二条城を撮影しながら、左手で自分の右手を「自撮り」したカット。このブログの著者は、毛深いことも判明? 翌日、まだ行ったことのなかった銀閣寺へ行き、一眼レフでの自撮りに挑戦。なんとか、自分にピンと露光があった写真ができたものの、それを公表するほどの自信はなし。
銀閣寺では、携帯片手に自撮りしている女性を目にしたのだが、一人旅でありながら、自撮りの瞬間、ほほえみの表情を作っているのは、微笑ましいくもあるが、やや場違いな感じも……。
ちなみにアラフィフの割には、自撮りという用語を知っているのは、ひとさまのブログで公開される自撮りの写真をダウンロードすることを日課としていることによる。