国語能力を高めるには、大量の日本語に慣れること——それには読書しかない!(藤森かよこ【馬鹿ブス貧乏】㉔)
学び続けること [苦闘青春期(37歳まで)]
■読むものは何でもいい
国語能力を高めるには、具体的にはどうすればいいか。大量の日本語に慣れることだ。それには読書しかない。
読むものは何でもいい。薄くて行間(ぎょうかん)が空いている本でいい。国語能力がないのに、岩波文庫や講談社学術文庫や分厚い専門書に挑んでも、途中で挫折する。
「長いまえがき」で言ったように、ほんとうに自分の糧になる本は、意外と雑本と馬鹿にされるような類の読みやすいエッセイ集だったりする。本書のような。
アメリカでは、小説(フィクション)を読むのは読書ではなく娯楽とされている。歴史や政治や科学書などの事実や真実(ノンフィクション)を読むのが読書とされる。
しかし、日本語ビギナーであり、かつ馬鹿なあなたは、何事も楽しくなければ継続できないので、面白いと思えるものをドンドン読めばいい。小説でも漫画でも雑誌でもカタログでも、何でもいい。
小説とかの多くの物語を知っておくのは決して無駄ではない。どんな荒唐無稽(こうとうむけい)な物語でも、それは現実の世の中に展開している出来事の相似(そうじ)物だから。物語は社会に参入(さんにゅう)していくときのあなたにとって、大雑把に描かれた地図や見取り図になる。
どんな大雑把に描かれた地図でも、何の手がかりもないよりはいい。虚構の中でうごめく人間たちは、あなたの周囲で生きる人間たちをあなたが理解する手助けとなる。
面白いと感じられないなら途中で読むのをやめればいい。一部だけ読むのでも構わない。まえがきと目次とあとがきだけ読むのでもいい。速読でも遅読(ちどく)でも、つまみ読みでもいい。ルールなどない。
青春期にいるあなたは、まず読書を習慣にすることだ。大量の日本語の記憶があなたの脳の中にある程度蓄積されれば、日本語を書く力もついてくる。聴く力も、話す力も、じわじわついてくる。
読書を忘れると、あなたの国語能力はてきめんに劣化する。自分の意見を言おうとしても、言葉が口から出てこない。一週間読書しなければ、あなたは言いたいことを簡潔に言えなくなる。そういうものなのです。
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