なまはげ柴灯まつり
「なまはげ柴灯(せど)まつり」は「なまはげ」を堪能できるまつりだ。
男鹿の無形文化財でもある「なまはげ」。
男鹿市の80の集落で行なわれる伝統行事で
怠惰や不和などの悪事を戒め、災いを祓いに参上する神の使いだ。
「悪い子はいねがー」「泣ぐコはいねがー」と暴れまわる姿を見て
小さい子供が大泣きする姿は、年の瀬テレビの風物詩になっている。
知名度抜群の「なまはげ」だが実は、1年に姿を見せるのはたった2回だけ。
ひとつは大晦日だが、主に地元の人向けのクローズな行事という色彩が強い。
もし、「なまはげ」を堪能したいのであれば、
是非足を運びたいのが秋田県男鹿市北浦で開催される、
「なまはげ柴灯(せど)まつり」だ。
1月3日に行なわれる神事「柴灯祭」と、
民俗行事「なまはげ」を組み合わせたまつりで、
昭和39年から、毎年2月第2金・土・日曜日に真山神社で執り行われている。
今年は、2月12日(金)・13日(土)・14日(日)の3日間の予定だ。
宵闇深まる神社境内の広場で、煌々と焚かれる柴燈の明かり。
太鼓の音が鳴り響く中を「なまはげ」達が勇壮かつ幻想的に乱舞する。
実は、この踊りの振り付けは現代舞踏家・石井漠氏、
作曲はその息子で作曲家の石井歓氏の手によるもの。
いずれも紫綬褒章を授与された超一流の芸術家だ。
秋田県が生んだふたりのコラボレーション作品が、祭りを盛り上げていく。
祭りのクライマックスでは、50匹を超える松明を持った「なまはげ」達が
雪山から下りてきて、大勢の人が待ち受ける参道を練り歩く。
そして、柴灯火で焼かれた護摩餅を神官から捧げられた
「なまはげ」達は山深くの神のもとへと帰っていくのだ。
切り分けられた護摩餅は、観客に配られ、火除けのご利益があるという。
吐く息も白い、極寒の中にも関わらず
「なまはげ」達の気迫に元気を貰って観客は皆、笑顔ばかり。
祭りの後は、「なまはげ」達も気軽に写真撮影に応じてくれるなど
ファンサービス(?)も充実している。
東北の冬を彩る奇祭、なまはげ柴灯まつり。
寒いけれど熱い時間は、きっとこの冬一番の思い出になるはずだ。
⚫︎場所/秋田県男鹿市 北浦真山水喰沢「なまはげ館」周辺
⚫︎期間/2016年2月12日(金)〜2月14日(日)
⚫︎時間/18:10〜20:30
⚫︎お問い合わせ/なまはげ柴灯まつり実行委員会
URL:http://www.oganavi.com/sedo/
☎︎0185-24-9220