フィクションばかりクローズアップされる赤穂藩主・浅野長矩、本当はどんな人だった? |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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フィクションばかりクローズアップされる赤穂藩主・浅野長矩、本当はどんな人だった?

歴史上の人物を四柱推命で鑑定! 第28回 ~浅野長矩~

 次に、通変星(つうへんせい)・蔵干通変星(ぞうかんつうへんせい)をもとに、長矩が持って生まれた性格を下図に示す。

知性…様々な分野の知識が豊富で、何かを学ぶことに喜びを感じる。頭の回転が速く、物事を論理的に捉えることが上手。

行動力…頭で考えるよりも行動で結果を出す。未知の分野に挑戦する意欲が強く、交渉力や営業力を磨けば成功できる。

人脈…さりげない気配りができて誰とでも仲良くなれる。サービス精神が旺盛でコミュニケーション能力も高く人を動かせる。

自立心…他人に依存することなく、自分が信じた道を突き進む強い精神性。リーダーシップを発揮しフリーで活躍できる。

遊び心…楽しいことを企画する等、生活に遊びを取り入れることが自然とできる。芸術面の才能があり、表現力が豊富。

 十二運星と合わせて、鑑定結果を解釈していく。

○知性60%(主星:印綬 自星:偏印)
 かなり頭のいい人物なのだろう。これまで数々の戦国武将、幕末の志士を鑑定してきたが、ここまで知性の割合が高い人物にはなかなかお目にかかれない。
 命式表を見ると、長矩は頭がいい星3種類を全て持っている。まずは、「印綬」。幅広い知識が豊富で、学校の勉強がよくできるタイプ。続いて、「偏印」。アイディアやひらめき、企画力が豊富で、様々な発想ができる。さらには、「傷官」。交渉能力が高く、芸術面に優れている星。人口上位2%の知能指数(IQ)をもつ人物が所属する集団にMensa(メンサ)があるが、会員はこれらの星を3つ以上持っている人物がほとんどである。長矩はメンサ並みに頭のキレる人物なのだろう。

○行動力10% (正官)
 行動力は、頭で考えるより行動で結果を出そうとする星。長矩は江戸城で吉良義央を切り付け切腹を言い渡されたわけだが、突然刃傷沙汰に及んだのは、この星のせいだろうか。史料によると長矩は「癇癪持ちだった」等と短気であったことを示す記述も多くあり、「行動力」の星がたくさんあるのだろうと想像していたが、意外に少ないな…というのが筆者の正直な感想である。しかも、上記に記したように、知性の星も多く持っていることから、単に考えなしで動いたとも考え難い。

 また、長矩が持っているのは「正官」。正官は真面目でプライドが高く責任感があり、見返りを期待せずに動こうとする星。つまり、正義感を持って行動する星である。これらを踏まえると、刃傷沙汰を起こした背景は、根が深いのかもしれない。赤穂47士の一人である堀部弥兵衛が討ち入りの理由を書いた文章の中に「吉良上野介殿がいろいろと悪しざまにおっしゃった。内匠頭は堪忍していたが、武士道が立たないようなひどいお言葉をかけられ、そのままにしておくと後々までの恥辱と思い、斬りかけたものと存じている」とある。刃傷沙汰の後、長矩に対する取調もろくに行われないまま翌日切腹に至っているため、その詳細は定かではないが、少なくとも家臣はそのように考えるように、自分のプライドを守るための刃傷沙汰だったのだろうか。また、切り付ける場所として、あえて人目につく江戸城を選んだというのも、正々堂々とした真面目な性格だからこそと言えるかもしれない。

次のページやはり相当頑なな人物だったようで……

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妃萃(本名:油川さゆり)

ひすい

青森県八戸市出身。慶應義塾大学 社会学研究科 教育学専攻 修士課程修了、同研究科 同専攻 後期博士課程在学中。2013年鳥海流・鳥海伯萃より四柱推命の指南を受ける。これまで500人以上を鑑定。多数の弟子を輩出。

元放送局報道記者。フリーアナウンサーとして、BS11の番組にレギュラー出演しているほか、ナレーターや司会として活動中。日本の歴史、伝統芸能を伝えるため、歴史勉強会、その他イベントを主宰。自身も大和言葉、辞世の句、武田氏と油川氏等について講演活動を行う。合同会社真己、共同代表。また、2016年6月から「カミムスヒ」というソングユニットで歌手活動を開始。手話検定3級、ホームヘルパー、視覚障害者ガイドヘルパーの資格を持ち、社会福祉活動に積極的に携わる。


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