アジアの共産化に手を貸した、ルーズヴェルト政権の罪
真の敵は一体だれだ。 シリーズ!日本人のためのインテリジェンス・ヒストリー②
日本は誰と戦ったのか。日本の真の敵は、アメリカではなく、ソ連・コミンテルンではなかったのか。
近年のアメリカの、それも反共保守派の学者たちによる近現代史研究を読んでいると、そうした「疑問」が湧いてきます。
ところが残念なことに、アメリカのそうした動向は日本ではほとんど紹介されません。ガラパゴス化と言って日本でしか通用しない技術や製品が揶揄【やゆ】されることがありますが、それは学問の世界でも同様です。
特に日米戦争、近現代史に関して日本の歴史学会のガラパゴス化はかなり重症です。
そこで2016年、アメリカにおける近現代史見直しの動向について紹介すべく『アメリカ側から見た東京裁判史観の虚妄』(祥伝社新書)を上梓しました。この本において、アメリカは一枚岩ではなく、ルーズヴェルト民主党政権の対外政策を当時野党であった共和党の政治家や軍幹部が厳しく批判していた事実を紹介しました。
その続編として『日本は誰と戦ったのか』では、アメリカの反共保守派による「日米戦争」に関する最新研究を、著名な作家であるM・スタントン・エヴァンズとハーバート・ロマースタイン著『Stalin's Secret Agents: The Subversion of Roosevelt's Government (スターリンの秘密工作員:ルーズヴェルト政権の破壊活動)』(Threshold Editions, 2012, 未邦訳)を軸に紹介することにしました。
〈『日本は誰と戦ったのか コミンテルンの秘密工作を追及するアメリカ』より構成〉
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