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生誕450年を迎えた伊達政宗卿のおひざ元、仙台を訪問

季節と時節でつづる戦国おりおり第320回

政宗さまに『会い』にいく。①

 雨の伊丹空港から30分遅れのフライトで降り立ったのは、仙台空港でした。実は仙台、実に20年近くぶりです。昔は空港からバスで移動したと記憶しているのですが、今は鉄道が通っていました。なんでも10年余り前に開通したそうで、便利です。楽チンです。本数はあまり多くありませんが。
 三セクの「仙台空港アクセス線」に乗れば、25分でJR仙台駅へと到着。先日訪問した岐阜城は織田信長による命名450周年の節目でしたが、今回の訪問地・仙台もまた、伊達政宗卿生誕450年という記念すべきアニバーサリーイヤーです。こんなリーフレットも配られていたりします。

 

 ひとつ注文をつけたいのは、「公」じゃなくて「卿」なんです、政宗さんは。「公」は太政大臣・左大臣・右大臣経験者に使われる敬称であって、政宗さんの場合は権中納言がキャリアハイですから、あくまで「卿」と呼ばれなければなりません。
 まぁ、武田信玄も上杉謙信も石田三成も、なんでも「公」付けされているなかでここだけ目くじら立ててもしょうがないんですが。

 仙台駅の構内もそれ風に飾り付けされており、ビックリ。いや、それを目当てに仙台に来たので、本当は驚いてなどおりません。

 

 驚いたのは、駅から一旦宿に行きチェックインした後でした。駅に戻ってバス乗り場に行くと、昔はあった仙台城行きの路線バスが……無い!

 

 市内循環の観光特化型「るーぷる仙台」なる新バスに代わっているのですね。恐る恐る乗ったのですが、運転手さんが某Y本の芸人さんかと思えるほど達者な話術で乗客を笑わせながら目的地へ届けてくれます。オススメ。
 その目的地とは…言うまでもなく、仙台城!

 

 ドン!
 20年ぶりの政宗さまにお会いできました。いやー、この像と山形市の最上義光像は本当に格好よろしい。東北の二大イケメン銅像ですね。
 ほら、政宗さんのお足元の台座の文字も、しっかり「伊達政宗卿」ってなってるでしょ?

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橋場 日月

はしば あきら

はしば・あきら/大阪府出身。古文書などの史料を駆使した独自のアプローチで、新たな史観を浮き彫りにする研究家兼作家。主な著作に『新説桶狭間合戦』(学研)、『地形で読み解く「真田三代」最強の秘密』(朝日新書)、『大判ビジュアル図解 大迫力!写真と絵でわかる日本史』(西東社)など。


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