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今季の川崎Fには、攻撃が不調でも「勝ち点1」を拾う力があった

中村憲剛選手12月毎日更新 Q25 今シーズンのチームが成長したと感じるところは?

「シルバーコレクター」の名を返上し、Jリーグで正真正銘の王者となった川崎フロンターレ。昨シーズンと比べたとき、どのような変化、成長があったのか? 中村憲剛選手にお聞きしました。

攻撃が湿っても失点ゼロで抑える守備

 まず試合に負けませんでしたよね。リーグ戦は4敗(11月28日時点)。AFCチャンピオンズリーグでも1敗だけでした。ルヴァンカップで2試合、天皇杯で1試合と、年間で見れば10敗もしていない。以前はもっとあっさりと負けてしまうチームでしたし、それこそ一度の敗戦を引きずって、ずるずると連敗してしまうようなチームでした。

 それが持ち堪えられるようになったのは、今まで攻撃一辺倒だったチームが、守備にも拠り所ができたということが大きいと思っています。そのため、攻撃が湿りがちで得点を奪えなかったとしても、ゼロで抑えて最低でも引き分け、勝ち点1を拾うことができた。

 まさにチームとしてやろうとしていることが安定してきたんですよね。守備が良くなれば、それに並行して攻撃も良くなっていく。その循環がうまくいくようになったことで、「負けにくいチーム」になってきた。オニさん(鬼木達監督)も「スキが少ないチームにしよう」と、常に僕らに訴えかけてくれていましたからね。

 

 今シーズンに関して総括すれば、攻撃だけでなく組織として守れるようになってきたということが本当に大きいと思います。確かにACLやルヴァンカップ決勝では負けてしまいましたが、僕自身は、この方向性に“一点の曇りなし”と思っています。

 このサッカーを自分たちでより突き詰めていくことこそが、さらなる勝利につながっていくと信じています。

明日の質問は…〈Q26 世界的に見ると、シャビがバルセロナを離れ、アンドレア・ピルロが現役を引退し、司令塔の終焉とも囁かれていますが、そのことについてどう感じていますか?〉です。

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中村 憲剛

なかむら けんご

プロサッカー選手。川崎フロンターレ所属(背番号14)。

1980年10月31日生まれ。東京都小平市出身。6歳のときに府ロクサッカークラブでサッカーを始め、小金井第二中学校、都立久留米高校、中央大学を経て、2003年に川崎フロンターレに加入。2016年、歴代最年長の36歳でJリーグアウォーズ最優秀選手賞を獲得。プロ15年目を迎えた2017年現在も、チームの中心選手として活躍中。


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