大河ドラマ「西郷どん」の主人公・西郷隆盛の魂がブレない名言
発売中!『歴史人SPECIAL 西郷隆盛と幕末維新の争乱』より
2018年大河ドラマの主人公は西郷隆盛。今、この人間的魅力に満ちた明治維新の立役者の人気が高まっている。西郷がいなければ、この歴史的な偉業はなされなかったと言ってもよいだろう。
その西郷の名言が『南洲翁遺訓』に残されている。『歴史人SPECIAL 西郷隆盛と幕末維新の争乱』では、その中から11の名言を紹介。歴史アナリストの外川淳氏が解説をしている。ここでは5つの名言をピックアップした。
いずれも、傑出したリーダー・西郷ならではの魂を揺さぶる言葉である。
一、人を相手にせず、天を相手にせよ
解説/大きな目標を達成するには、周囲の人に気を配ることよりも、大局的な観点に立ち、天が何を必要としているかを知るべきである。
一、命もいらず、名もいらず、官位も
金もいらぬ人は、始末に困るものなり
解説/命、名誉、地位、金のいずれもがいらない人間は対処に困る。しかしこの始末に困る人でなければ、困難をともにして国家の偉大な事業は成し遂げられない。
一、児孫の為に美田を買わず
解説/子孫のための資産として農地を購入するべきではない。子孫が大成するためには遺産に頼らず、自分自身の力で未来を切り開くように導くべきである。
一、過ちを改むるに、自ら過ったとさえ
思い付かば、それにて善し
解説/失敗に対処しようとするとき、自分で失敗したと状況を認識さえすれば、事態は好転するもの。後悔するだけでなく、失敗を取り戻そうすれば、傷口を広げるだろう。
一、道に志す者は、偉業を貴ばぬものなり
解説/大きな目標を抱き達成しようとするのであれば、成功を収めても、自慢し満足してはならない。人は生きている限り、向上心を保ち続けるべきだ。