泣きたくなったら我慢せず泣くべき理由
翌日の朝またハイパフォーマンスになる 自律神経はどこまでコントロールできるか?②
自律神経のサインをチェック!
今回は、自律神経の仕組みについて、心の不調にも影響する、
「夜になると泣けてくる」
について、お話します。
夜になると泣けてくる
「夜になると急に泣けてきて、結構自分は追い詰められているかもと思ってしまいます。でも涙が出ると不思議にその後は良く眠れる感じがします」。
そんな相談を受けることも多いです。
夜一人になったときにさめざめと泣くなんて、「私って大丈夫?」と心配になるかもしれませんが、この「泣く」という現象は、脳が必要として引き起こしています。これも、自律神経の仕組みによるものです。
特にショックな出来事など泣く理由があったわけでもないのに、夜に泣いているときは、自律神経が、脳と体をもとの状態に戻そうとしています。
これは、ホメオスタシス(ホメオ:均一な、スタシス:状態)といって、私たちの脳や体の働きは、通常の状態を維持する働きが備わっています。
この働きによって、例えば興奮しすぎたときには、それを強制的に鎮めようとするのですが、興奮する度合いが大きければ鎮められる度合いも大きくなります。
昼間に、仕事などで交感神経活動が活発になりすぎると、夜になってもそのまま交感神経活動が低下しません。これでは、眠る時間になっても目がパッチリ開いて、脳はギンギン覚醒してしまいます。
これではまずいので、自律神経は、交感神経活動を抑制するために、逆の働きをする副交感神経を活発に働かせます。この作用によって泣いているのです。