大河ドラマ「西郷どん」にも登場! 西郷隆盛や大久保利通を見出した島津斉彬の「才」とは?
歴史上の人物を四柱推命で鑑定! 第30回 ~島津斉彬~
続いて、十二運星を見ていく。
「墓(ぼ)」
ご先祖との縁が深く、お墓参りをすることで開運する。探究心が強く、地道に何かをすることが得意。
「絶(ぜつ)」
天才肌の面を持つ反面、人から裏切られたり常に精神的孤独を感じていたりと少し危うい面も持つ。順当に家督を譲り受けられなかったその裏には、様々な人物の裏切りがあったのだろう。常に精神的孤独を感じていたのかもしれない。斉彬の急死についても毒殺が疑われている。
「沐浴(もくよく)」
何をしでかすかわからない、面白い星。芸術面で力を発揮したり、海外に興味を持ったり、浮気性になったり…。しかし、飽きっぽい面がある。
斉彬の「沐浴」は、海外好きとして発揮されていたのだろうか。幼少のころから斉彬をかわいがっていた曽祖父・重豪は、早くから中国やオランダ等異国の文物に強い関心を持ち、ついぞ「蘭癖(らんぺき)」等と言われた。「沐浴」もあいまって、斉彬はオランダやヨーロッパに大きな関心を持ったのだろうか。当時他に類をみないほどの海外知識ゆたかな大名となった。
例えば、島津氏の別邸、鹿児島市の仙巌園(せんがんえん)には、鶴灯籠がある(写真)。鶴が羽をのばしたような姿に見えることからこう呼ばれる。安政4(1857)年、斉彬はヨーロッパの技術を取り入れ、ここにガス灯の火をともした。日本初のガス灯は明治5(1872)年に横浜の馬車道に設置されたものといわれるが、鹿児島ではその15年も前に点灯されていた。また、ヨーロッパの技術を取り入れた工場・集成館や、大砲を作る大掛かりな設備・反射炉を手掛けており、外国への関心から様々なイノベーションを起こした。
明治維新を成し遂げ、歴史に名を刻む西郷隆盛。その西郷を見出した斉彬。西郷は斉彬に傾倒しており、斉彬が49歳ではやり病によって急死すると、ひどく落ち込み海に身を投げたという。どれほど偉大で信頼できる人物だったのだろうか?
大河ドラマ「西郷どん」では、斉彬をベテラン俳優・渡辺謙が演じる。当時、薩摩藩で史館勤務をしていた黒田清綱(きよつな)は、斉彬について「色が黒く体系はお背が高く横張りの頑丈なお方で、お正月の初めなど『お目出度う』等と隅々まで通る大きな声で仰せられた」と話している。体型がよく厳格なイメージを持つ渡辺謙は、斉彬役にぴったりなように思う。ドラマの中でどのように描かれ、どのように演じるのか、ドラマの1つの見どころとなるだろう。
古代中国で生まれた「過去、現在、未来」を予見する運命学のひとつで、陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)をもとに、人が生まれながらにして持っている性格、能力、素質を理解し、その人の努力や経験で変わる後天的な運命までも予測することができる。
具体的には、生まれた日(生まれた年・月・日・時間)をもとに命式表(めいしきひょう)を作成し占っていく。なお、ここでは生まれた時間は鑑定に含めていない。
「国史大辞典」に記載されている生年月日を、「和洋暦換算事典」を用いて現行暦に換算し鑑定している。
【参考文献】
・名勝仙巌園ウェブサイト http://www.senganen.jp/ (2018年1月3日最終アクセス)
・日本初の歴史・戦国ポータルサイトBUSHOO!JAPAN https://bushoojapan.com/tomorrow/2017/03/14/96065 (2018年1月1日最終アクセス)
・「島津斉彬」芳即正 吉川弘文館 (1993)