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ヴェノナ文書研究が暴いたスターリンの戦争責任

ソ連のスパイたちの対米工作が明らかに インテリジェンス・ヒストリー⑤

いま話題の「ヴェノナ文書」をあなたは知っているか。アメリカ国内のソ連工作員がモスクワとやり取りした通信を、アメリカ陸軍情報部が解読した記録だ。そこで明らかになった衝撃の事実とは。以下、『日本は誰と戦ったのか』 を上梓した江崎道朗氏が解説する。

衝撃的なヴェノナ文書の内容 

 戦後、アメリカでは保守派を中心にルーズヴェルト大統領批判がなされてきたのですが、サヨク・リベラルが牛耳るマスコミや大学などのアカデミズムでは黙殺されてきました。

 ところが、一九九五年、それまでの近現代史研究や歴史観を根底から揺るがす文書が公開されました。アメリカ国家安全保安局が公開に踏み切った「ヴェノナ文書」です。

 ヴェノナ文書とは、第二次世界大戦前後に、アメリカ国内のソ連の工作員たちがモスクワとやり取りした通信を、アメリカ陸軍情報部がイギリス情報部と連携し、秘密裏に傍受して解読した記録です。

 その内容は衝撃的なものでした。

 というのも、ルーズヴェルト民主党政権の「ウィーク・ジャパン政策」、言い換えればソ連を味方にして日本を敵視するアジア政策の背景に、ソ連のスパイたちの対米工作があったのではないかという視点が急浮上してきたからです。

 第二次世界大戦後、保守派によるルーズヴェルト批判を許そうとしなかったサヨク・リベラルの多くが、ソ連びいきであったことも、そうした疑念を深めることになりました。

 
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江崎 道朗

えざき みちお

評論家。専門は安全保障、インテリジェンス、近現代史研究。



1962年生まれ。九州大学卒業後、月刊誌編集、団体職員、国会議員政策スタッフなどを経て、2016年夏から本格的に評論活動を開始。月刊正論、月刊WiLL、月刊Voice、日刊SPA!などに論文多数。



著書に『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』(PHP新書)、『アメリカ側から見た東京裁判史観の虚妄』(祥伝社新書)、『マスコミが報じないトランプ台頭の秘密』(青林堂)、『コミンテルンとルーズヴェルトの時限爆弾』(展転社)ほか多数。



 


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