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「米国債」はコツコツタイプの日本人向きだ

証券会社がひた隠す米国債投資法③

■最高点をとる必要はない

 米国債は金利によって価格が変動すると説明しました。そのことから考えると、「もっとも安い時期に購入した方がいいのでは」と思う人もいるかもしれません。ただ、そこにこだわりすぎる必要はないと思います。

 金利はつねに変動しています。そして金利がどのように変動するかについては、正確に予想することは難しいでしょう。金利の動向を考えだしてしまえば、そこに時間や労力を取られてしまいます。

 それでは、せっかくほったらかしで運用できる米国債投資の魅力が半減してしまいます。そこに時間や労力をかけるぐらいなら、購入日をあらかじめ決めてしまって、何も考えずに購入した方が得策です。

 たまたま今年は最安値で購入できたとしても、来年以降もそれが続くとは限りません。最適なタイミングは誰にも分かりませんし、その多くは結果論であることがほとんどです。

 米国債投資によって実現するべきことは、あくまでも資産形成であり、将来資金の獲得です。その点を誤解しないようにしてください。金利を追いはじめてしまえば、どこまで行ってもイタチごっこになり兼ねません。

 無理に最高点を取ろうとするのではなく、及第点を長く、堅実に続けていくことが大事なのです。

〈『証券会社がひた隠す米国債投資法』より構成〉

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杉山 暢達

すぎやま のぶみち

株式会社ゴールドハーツ代表。1967年大阪府生まれ。

1989年京都大学法学部を卒業後、ゴールドマン・サックス証券に入社。

2000年マネージングディレクター。

2004年パートナー(全社員の中の上位約300人)に選ばれるも、これを辞退。

2005年ゴールドマン・サックス証券を退職し、金融業界を引退。

現在はファイナンシャルプランナーとなり、株式会社ゴールドハーツを設立。


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  • 2018.01.19