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「米国債」でトクする人・ソンする人

注意すべきポイントを解説 証券会社がひた隠す米国債投資法④

■負担をなるべく減らすこと

 とくに、これから初めて積立投資をする方であれば、「負担をなるべく減らすこと」に注力してみてください。積立投資でもっとも失敗やすいポイントは、やはり継続できないことにあるのです。

 いくら優れた方法論でも、途中で止めてしまっては意味がありません。本書で紹介している米国債投資についても、継続してこそ価値があります。続けることがリスクを減らし、将来の備えにつながるためです。

 景気、為替、金利、インフレ・デフレなど、社会情勢はつねに変化しています。将来の備えとはつまり、それらの変化に対応することです。変化を完璧に予想できないからこそ、適切な対応が求められます。

 毎年、同じ額面金額の米国債へ投資するということは、それらのリスクに対応することになります。なぜなら、長期にわたって続けることにより、上がり下がりの変化を最小化することができるためです。

 たとえば景気であれば、良くなったり悪くなったりします。それは歴史を見れば明らかです。

 しかし、いつ良くなるのか、あるいはいつ悪くなるのかは分かりません。また相場と売り買いのタイミングでいえば、「株を安いときに買おう」「金利が高い(価格が安い)ときに始めよう」、このように考えていると、いつまで経っても投資することができません。

 継続的に投資をすることは、それらの影響を最大限に排除し、投資へのストレスを減らすことにつながります。

 皆さんにとって何よりも大切な本業に集中するためにも、ぜひとも投資に対する負担を減らす努力をしていきましょう。

〈『証券会社がひた隠す米国債投資法』より構成〉

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杉山 暢達

すぎやま のぶみち

株式会社ゴールドハーツ代表。1967年大阪府生まれ。

1989年京都大学法学部を卒業後、ゴールドマン・サックス証券に入社。

2000年マネージングディレクター。

2004年パートナー(全社員の中の上位約300人)に選ばれるも、これを辞退。

2005年ゴールドマン・サックス証券を退職し、金融業界を引退。

現在はファイナンシャルプランナーとなり、株式会社ゴールドハーツを設立。


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  • 2018.01.19