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「選手・井口」と「監督・井口」で何が変わったか

井口資仁監督に聞く。Q28.初めての監督生活、現役時代との違いを感じることは?

「BEST T!MES」連載30問30答、2018年最初に登場するのは2017年の雪辱を期す千葉ロッテマリーンズの新監督・井口資仁氏。はじめて監督になって訪れた現役との違いとは?

■現役時代は口に入れるものすべてに気を使った

 明らかに体に気を使わなくなったことですかね。

 現役時代は「体」のことを第一に、口に入れるものを考えなければいけませんでしたから。例えば今は「ちょっと風邪気味だな」と感じたら、すぐに風邪薬を飲めます。でも、選手の頃はそうはいかず、どんな成分が入っているかを考えなければいけない。いろいろな制約がありましたから。

 そういう点で気を使わなくなった分、楽になったと言えば楽になったんですけど、体を動かさなくなった分、違う面で……たとえば体重の管理など、自分で節制しなければならないところも出てきたので、選手時代とは違う意味で、体に気を使うという意識は持ち続けています。

 現役時代は、ウエイトトレーニングが日課のようになっていましたから、引退直後は物足りなく感じたこともありました。体を動かしたいという思いがありつつも、今では、トレーニングしない毎日にも段々、慣れてきましたけどね。

 

 引退をしたら少し体重を落として痩せようと考えていたので、去年の秋季キャンプ開始前くらいから、「体を動かせる環境も整っているから久しぶりに、少しでもトレーニングできるかな」なんて考えていたんですけど甘かったですね(笑)。

 いざ始まってみると、そんな時間はまったく取れませんでした。チームすべてを把握しなければならないので、考えながら練習を見ていると、気づいたら午後6時過ぎになっていたりして……。本当に時間が経つのが早いと感じる毎日でした。

 その時に、監督としてこなさなければならない作業の多さ、考えなければならないことの多さを実感しました。

 自分のことを第一にできる部分がある選手と監督の差はそういうところにもあるのかもしれないですね。


明日の質問は…「Q29.スランプを感じるときどう取り組み改善しますか?」です。


 

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井口 資仁

いぐち ただひと

1974年12月4日生まれ。東京都田無市(現:西東京市)出身。千葉ロッテマリーンズ監督。97年逆指名で福岡ダイエーホークス(現:ソフトバンクホークス)に入団。走攻守三拍子揃った選手としてレギュラーとして活躍する。2005年にはシカゴホワイトソックスに入団。ワールドチャンピオンに二度輝く。その後、09年に千葉ロッテで日本復帰。昨年現役引退を発表。


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