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スイス名門大学で求められる「ドイツ語」力

世界の名門大学「チューリッヒ工科大学」【対策編】

先日発表された、タイムズハイヤーエディケーションによる世界大学ランキング。日本のトップ、東京大学ですら46位。ではその上位に食い込む大学は何が違うのか?  同大学ランキング10位、チューリッヒ工科大学の対策を読み解く。

■ドイツ語資格が必須!

 

 チューリッヒ工科大学に入るためには、まずドイツ語ができることが必須です。ドイツ語はチューリッヒの公用語です。一部修士課程では英語の授業もありますが、学士課程は全てドイツ語です。大学のホームページでは、認められているドイツ語資格について以下のように記載されています。

 

  1. Goethe-Zertifikat C1で、評価が gut(良)以上
  2. Goethe-Zertifikat C2(すべての試験にパスすること)ZOP, KDS およびGDS, Test DaFで、全ての試験がレベル4以上
  3. ÖSD Zertifikat C1で、評価が gut bestanden(合格)以上
  4. DSH-3 (® Deutsche Sprachprüfung für den Hochschulzugang ausländischer Studienbewerber公認のみ)
  5. Deutsches Sprachdiplom der Kultusministerkonferenzの各試験でC1以上で第2レベル

 

 要するに、留学生は上記のドイツ語テストのいずれかを受けて、十分なドイツ語スキルがあることを証明する必要があるということです*。アメリカやイギリスの大学に、TOEFLやIELTSの英語テストが課せられているのと同じです。(*過去にドイツの学校に在籍経験のある学生は、場合によってドイツ語資格要件が免除される場合もあります)

 

 ドイツ語資格の証明書のほかに、出願者は履歴書、入学許可証、高校3年間の成績証明書を提出します。米国やイギリスの大学とは違い、推薦書、受賞や表彰の記録、ポートフォリオ、職務/インターンシップの記録、TOEFLやIELTSの証明書などは必要ありません。こういった書類は、学士課程に入る際には関連性がないと判断されているからです。

 大学の入学事務局が出願書類を検討後、出願者に入学決定に関する書類が届きます。学士課程入学には3種類の方法があります。まず入学試験が不要の入学、次に4科目の Reduced Entrance Examination(簡略入試)への合格が求められる条件付き入学、3つ目は、8科目の Comprehensive Entrance Examination(総合入試)への合格が求められる方法です。出願者の成績、興味、実績、国籍等により、どのルートが推奨・要求されるというのが変わります。ケースバイケースですので、出願に関心がある場合には、学校に直接連絡の上、どの出願方法が適切なのかをまず明確にして出願準備を始めましょう。

 大学の男女比がかなり男子に偏っているため、大学では特に女子学生の出願を奨励しています。大学はホームページでも現在の女子学生の比率(全学生の3分の1)を上げたいと明言しています。これを実現するためにも大学は女子学生のよき指導者となる女性の教授陣を揃え、1993年には男女の機会均等のための事務局を設立するなどの取り組みをしています。

 世界大学ランキングにおいて、英語圏以外の大学では、このチューリッヒ工科大学が最高峰です。ドイツ語が話せて、国際性豊かな学び舎で学んでみたい学生さん、出願してみましょう!

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山内 勇樹

やまうち ゆうき

株式会社Sapiens Sapiens代表取締役。留学コンサルタント。1980年長崎生まれ、広島育ち。高校時代は体育高校で偏差値39だったが、高校卒業後アメリカ・カリフォルニア州に渡米。公立短大であるLong Beach City Collegeへ入学後、編入でUCLAに入学、卒業。脳神経科(Neuroscience Major)専攻。2006年より、日本にて、留学サポート・英語指導に関するサービスを提供。英語力はTOEIC990点満点、TOEIC SW400点満点。Sapiens SapiensHP:http://sapiens-sapiens.com/



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