寝すぎると認知症に!?「昼寝」の注意点
【睡眠負債】を枝川義邦氏が徹底解説2/3
■まずは1時間長く寝てみよう
枝川 はい。やはり一番いいのは「毎日」コツコツ返すことです。まずは平日の睡眠時間を今より1時間伸ばしてみましょう。とは言えビジネスマンの方ですと朝はなにかと時間が詰まっていると思います。ですので、起きる時間を1時間遅くするのではなく、眠る時間の方を1時間早くしたり、30分早く眠って30分遅く起きるようにしてみてはいかがでしょうか。1週間これを試してみて、体や頭の働きが「前よりよくなったな」と思ったら、それを続けるのがよいでしょう。
トオル 返済は計画的に、ですね。でも僕月1ぐらいで、どうしても朝まで仕事をしないといけないことがあるんです。たいてい次の日は半休をもらえるんですけど。
枝川 もちろん締切や相手の都合に合わせて働く方は、どうしても徹夜せざるを得ない日があるでしょう。その時に注意していただきたいのは、トオルくんのように代休がもらえる人でも翌日の朝から寝てしまわないことです。前回も触れた「サーカディアンリズム」によって、人間の体は遺伝子レベルで24時間のリズムで機能しています。これは太陽の光とも連動していて、日が昇ると活動的になり、日が沈むと休むようになります。しかし朝から寝てしまうと、このリズムを乱してしまうことになるのです。
トオル なるほど…確かに朝から寝て夕方起きると、そのあとすごくダルくなります。
シズカ 眠くても夜になるまで我慢していた方がいいということでしょうか。
枝川 その通りです。とは言え徹夜明けですから、睡眠時間はやはり足りていません。どうしても長く眠りたい場合は夜、寝る時間を少し早くして翌日はいつも通りの時間に起床してみましょう。またこれは徹夜明けに限らず、毎日の習慣にしてほしいことですが「昼寝」もリカバリーに有効です。