織田信成、あの「チャップリンメドレー」はコーチに自ら提案していた
織田信成さん2月毎日更新 Q20.プログラムを考える時に意識することは?
観ている人が楽しくなるように
――織田さんはサービス精神がすごくある方だという印象があるのですが。
やっぱり大阪という街で生まれたからでしょうね(笑)。目の前に人がいると、「この人を一番笑わせるのは自分じゃなきゃ!」って、自然と気合が入っちゃうんです。人を笑顔にすることで負けたくないんですよ。
――その考え方は、アイスショーにおいても活きていますか。
そうですね。プロになると、ただ正確に滑れば良いというわけではなく“魅せる”ことが重要になってきます。いわゆるエンターテイナーであることが求められるんです。だから、プログラムを考える時にも、とにかくどうすればお客様に喜んでもらえるか、楽しんでもらえるのかということを、すごく時間をかけて考えています。その時に参考になるのが、ファンの方の意見。ファンの方と触れ合う機会がある時には、よく声を聞いています。
――アマチュア時代の選曲は、比較的多くの人が知る曲を選ばれていたような気がしますが。
代表的なのが、チャップリンメドレーですね。オリンピックのプログラムにはコミカル過ぎるという異論もありましたが、僕のキャラクターにマッチする曲だと思い、コーチに自ら希望したんです。そうしたら「うん、とっても君に合うよ」って言われて。
もちろん、時にはシリアスな曲を選ぶこともあります。でも、今でこそ僕のキャラクターをみなさんに知っていただけていますが、競技選手時代は割と真面目にやっていたので、織田信成という選手をより知ってもらうには、チャップリンメドレーはぴったりだったと思っています。あっ、今は真面目じゃないっていうわけじゃないですよ(笑)。ただ、大阪出身のおもしろい感じを伝えたいなと、そういう思いで選んだ楽曲でした。
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2018年、平昌オリンピックの年に氷上のお殿様こと織田信成が、自身の、波乱万丈のスケーター時代など体験を交えながら、フィギュアスケートの魅力を皆さんにお伝えします。また、指導者であり解説者である厳しい視点は保ちつつ、初心者にこそわかりやすい、平昌オリンピックの見どころなどを解説。逆境でこそその強さと美を発揮してきた羽生結弦選手への思い、戦友・浅田真央さんへのメッセージ、松岡修造さんとの熱血対談も必読!