「自分の心に“師匠”を持て!」これが自分を変える最強の秘訣。
久瑠あさ美のメンタルトレーニング実況中継【第13回】
■鈴木さんの一番好きな言葉
鈴木:頭山満の言葉に、とても好きなものがあります。実はこれは、私と甲斐荘さんの師匠でもある……師匠と言っていいか分からないのですが……著述家の浅羽通明さんに教えていただいた頭山の言葉なのですが……。
(甲斐荘:いやいや、浅羽さんには確かにお世話になってはいますが、弟子になった覚えはないです!むしろ獅子身中の虫として、いつか寝首掻いてやろうかと。)
浅羽さんが「頭山満の言葉で一番いいのはね……」と。「『ひとりでも淋しくない人間になれ』という言葉なんだ」と。
人間、一人では孤独に耐えられない。そもそもみんな、孤独をなんとかせんがために努力して生きているところがある。それを頭山満は「ひとりでも淋しくない人間になれ」と、こう言った。これは、頭山のような非凡な才能を持った怪物でもないかぎり、常人なら逆にいろんな経験や教養や思い出や、恋心や、あるいは憧れや、そういうものを持った人間じゃなければ、ひとりでいて寂しくない人間になんてなれない」と私はそう思ったんですね。浅羽さんから、頭山のそんな言葉を教わったとき、なにかすごく元気づけられた。
きっと昔は「フィクサー」と呼ばれるような、年配で隠居しているけれど本当は実力者で弱者を救いあげるような人があちこちにいたんでしょうけれど、今の時代にはあまり見当たらないように思えます。
だけれども、ある意味師匠、今風に言えば「メンター」になるのかな、みたいな人たちがいざという時に弱者を助けるような立場として存在価値が、これからはすごく大きくなってくるような気がしています。だから僕はそういうおじいさん、「翁(おきな)」になってみたい……なんて思ってみたりしてみました(笑)。
例えばこのコロナ禍でもそうですし、あるいは(頭山たちが生きた)戦禍でもいいのですが、そういった時代に、物事に動揺せず、泰然自若としている姿というのが私の永遠の憧れですね。
POINT
自分の中に「師匠」を持っている鈴木さんは素敵ですね。