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【2040年のモノ】はこう変わる。「手書き感」を残したままデジタル化した「ノート」

2040年の「文房具」を想像してみる〈前編〉

■ノートは多様化し、クラウド管理も可能に。

 そして、未来のノートの形を聞いてみた。

「そもそもノートとは何かということを考える必要があると思います。40年前を振り返れば、ノートと言えば本当に大学ノートのようなものしかなかったかもしれません。しかしいまは色々な形態があって、例えば手帳もそのひとつ。さらに手帳と一口に言ってもものすごい種類が出ています。つまり、ノートは形態としては多様化していって、それを種々のアプリケーションでカバーしていく形になるでしょう」(掛さん)

 言ってしまえば、スマホでもTVでも、プロジェクターでも、全てが「ノート」になり得るということ。その上で、同社ではノートに書かれた文字情報、プラスαが一般ユーザーに提供できないかと考えている。

「まだまだデジタル文房具は値段が張ります。その値段の差をいかに価値として提供できるか。ただ書いたものをそのままデジタルに落とし込むだけでは難しいと感じています。たとえば、ペンから取得できる筆圧や書くスピード、時間情報から名前以外の情報(筆圧、角度、速さ等)を照合して本人確認ができるエンジンを提供させていただいています」(掛さん)

 2040年のノートは、手書きでもデジタル化され、そのデータはクラウドで様々なメンバーとの共有が可能になる。そして文字情報にプラスして、文字が書かれた際の書き手の情報もデータとして蓄積されるようになるのだ。

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小林 拓矢

こばやし たくや

1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。フリーライター。単著『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)、共著に首都圏鉄道路線研究会『沿線格差』『駅格差』(ともにSB新書)など。


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