20年前の「プリウス」を覚えていますか?
30年間で「自動車」はこんなに変わった〈前編〉
■先代より約40万円安い戦略的な価格を設定した3代目
3代目が登場したのが2009年。デザインは引き続き「トライアングルシルエット」を継承。ハイブリットシステム「THS Ⅱ」はエンジンを従来の1.5リッターから1.8リッターへと排気量をアップ、さらにモーターのトルクを増幅するリダクションギアを新搭載するなど、高い動力性能が与えられた。燃費性能は10%向上され、38.0km/l(10・15モード燃費)を達成、さらにハイブリットシステムの90%を新開発し20%軽量化するなど、地に足の着いたアップデートなった。
しかし、業界を震撼させたのがそのプライス。完成度を大幅に高めながら、205万円スタートと、先代より約40万円安い戦略的な価格を設定したのだ。3代目は世界中で大ヒットし、世界販売台数は227万台にも及んだ。2011年にはコンパクトなアクア(海外ではプリウスcとして販売)、ワゴンタイプのプリウスαといった派生モデルが生まれ、2012年には、充電可能なプラグインハイブリッド、プリウスPHVも市販された。