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宇野常寛が「やっておけばよかった」こと、「やらなくてよかった」こと。

宇野常寛さん3月毎日更新 Q25. 「「やっておけばよかった」と思うことはありますか?」

「BEST T!MES」連載30問30答、3月は宇野常寛さんを特集! 自ら企画ユニット『PLANETS』を主宰、近年はメディアでの活躍も増える中、評論家として最新作『母性のディストピア』が大ヒット中。多彩な活動を続ける彼の「素顔」に30の質問で迫ります。

前者は資産運用。後者は業界の飲み会に顔を出すこと。

 

 う~ん、資産運用ですかね……。これまでは銀行口座へ適当に預金を突っ込んでいるだけでした。もし、昔からきちんと運用していたら、今後の人生がもっとセーフティーになったかなとは今でも思いますね。会社の経営も多少は楽になったでしょうし。そういったことに加えて、投資の経験を積むことで勉強にもなったり、知識も増えたでしょうし。 

 

 ただ、そうやって「やっておけばよかった」と思う一方で、どうしても興味がわかなかったのもあるんですよ。最近流行りの仮想通貨に関しても、興味がないわけじゃない。むしろ、社会にどんな影響をもたらすのか、どんな変化を起こすのかという視点では気になりますが、あんまり乗り気にならないのも事実です。じゃあ今からやるのかといえば、忙しくて手が回らないですしね。こうやって、「資産運用は積極的にやった方がいいんだろうなあ」とぼんやりと思いつつ、毎日が過ぎていっている感じですね。

 反対に、「やらないほうがよかった」と思うのは、業界の飲み会に顔を出すこと。この業界の人たちは、酒の席で業界っぽい話をして、大した仕事もしてないのにグチグチ言うようなヤツが多いんですよ。そして、そういうヤツらがこの世界を凄くつまらなくしている。呼ばれたら昔は我慢して飲み会に出ていましたけど、もう無理してまで行くことはやめました。得るものが、あまりにも何もなかったので。

〈明日の質問は…… Q26.「著作のテーマは毎回、どうやって決めているのですか?」です。〉

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宇野常寛・著母性のディストピア

 

宮崎駿、富野由悠季、押井守--戦後アニメーションの巨人たちの可能性と限界はどこにあったのか?

宮崎駿論4万字、富野由悠季論10万字、押井守論10万字の作家論を中核に、アニメから戦後という時代の精神をいま、総括する。
そして『シン・ゴジラ』『君の名は』『この世界の片隅に』――現代のアニメ・特撮が象徴するさまよえるこの国の想像力はどこにあるのか?

『ゼロ年代の想像力』『リトル・ピープルの時代』とその射程を拡大してきた著者の新たな代表作にして、戦後サブカルチャー論の決定版。

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宇野 常寛

うの つねひろ

評論家。1978年生。批評誌〈PLANETS〉編集長。著書に『ゼロ年代の想像力』(早川書房)、『リトル・ピープルの時代』(幻冬舎)、『日本文化の論点』(筑摩書房)、『母性のディストピア』(集英社)。石破茂との対談『こんな日本をつくりたい』(太田出版)、『静かなる革命へのブループリント この国の未来をつくる7つの対話』(河出書房新社)など多數。企画・編集参加に「思想地図 vol.4」(NHK出版)、「朝日ジャーナル 日本破壊計画」(朝日新聞出版)など。京都精華大学ポップカルチャー学部非常勤講師、立教大学社会学部兼任講師など、その活動は多岐に渡る。


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母性のディストピア
  • 宇野 常寛
  • 2017.10.26