チューハイを選ぶ若者。「ビールにしとけよ」怒るオジサン |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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チューハイを選ぶ若者。「ビールにしとけよ」怒るオジサン

30年間で「嗜好品」はこんなに変わった〈前編〉

■「とりあえず生で」。オジサンたちが過ごしたビール黄金時代

 お酒に関する状況も大きく変わりつつある。国税庁によると、日本人の成人酒類消費量は、平成に入ってから1992年度の101.8lをピークに、2015年度は81.6lとおよそ20%減少した。同時にお酒の嗜好にも顕著な変化が生じた。

 この30年の変遷を大まかに言えば、ビールの隆盛と衰退、それに伴うワイン、酎ハイ、ハイボールの勃興ということになる。ここでその変遷を辿ってみよう。

「とりあえず生で」。アラフォー以上の人にとっては、飲み会で最初のオーダーはこうと決まっていた。ただ、今どきの20代は最初の一杯目から、サワーやチューハイを頼むことも多い。1987年発売の「スーパードライ」、1990年発売の「一番搾り」などヒット作に恵まれ、’90年台はビールの時代と言っても過言ではないほど、よく飲まれた。

「とりあえず生で」の世代は、このビール黄金期で酒文化に接したのだ。ビールの消費数量がもっとも多かったのが1994年で、7,057,000kl(国税庁発表資料)。これをピークに、翌年から減少に転じ2015年は2,666,000klまで落ち込んでいく。もちろん、発泡酒やいわゆる第3のビールなど、ビール風味のお酒を含めれば、数字以上にビールが衰退した感はないが、酒=ビールという時代が終わり、縮小傾向にあることは確かだ。

ビール黄金期のスーパースター「スーパードライ」
(画像:クリエイティブコモンズ)
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